バラガキ篇／鉄への手紙 ページ11
「もういいっつってんだろーが！！」
甲斐甲斐しくトシのお世話をしようとする鉄に、ついにトシがキレた。
長い脚で蹴られて、ぷくぷくの身体が庭へと落ちる。
「言われた事だけやってりゃいいんだよテメーは！！ うっとーしい！！」
「申し訳ありません、何か副長の役に立てる事はないかと」
身体を起こしながら答えた鉄に、トシはこれ見よがしに溜息をつく。
それから、何かを鉄の前にヒラヒラと落とした。
「これじゃあ仕事が少しも進まねェから、外出てコイツを郵送してこい。しばらく戻ってくんなよ」
「……副長……この手紙って」
鉄が手紙を手に取る。
�狹敲�為五郎様�瓩斐採錣壁�文字で書かれた手紙。
「俺より強くなるって？ やれるもんならやってみろよ」
そう言って、トシがスパンと障子を閉めた。
ぐすっと、鼻をすする音がその向こうから聞こえる。
「は……はい。必ずや、やり遂げてみせます」
☆☆☆☆☆
「アイツ。ポストがどこにあるかわかってんだろーな」
トシがふと、紫煙を吐き出しながらそう呟いた。
その声に、近藤さんと２人で笑う。
「心配ねーよ。ポストなんざなくても、もう届いたさ。お前からアイツへ送った手紙なら」
「
☆☆☆☆☆
手紙が、パサッと地面に落ちた。
転んだだけでは決してつかないような傷が顔にある鉄は、顔を歪めながらもそれに必死で手を伸ばす。
けれど後少しというところで、それを誰かの足が踏んだ。
「お使いですか、鉄之助くん」
顔を上げると、以前の彼のようなＢボーイ達が居た。
かつてよく一緒に居たＢボーイ達。
「あの暴れん坊のＴＥＴＵが、俺達と一緒に
くつくつと、１番先頭のサングラスの男は意地悪く嗤う。
「丸くなったもんだな。裏切り者」
その男の少し後ろに銀髪天パの男が持ち前のガラの悪さですっかり馴染んで居たのだが、鉄が気付く事は無かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 89人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆず(プロフ) - りさん» ありがとうございます！ バラガキ篇大好きなので、ドンドン更新していけたらと思います。全力で頑張ります！ (2020年4月23日 19時) (
レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)
り - 続編おめでとうございます！！これからも頑張ってください全力で応援してます！！ (2020年4月23日 19時) (レス) id: e466fb159c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆず | 作成日時：2020年4月23日 12時
