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真選組動乱篇/声 ページ24

「全車両に告げてくれ。今すぐ戦線を離脱しろと。近藤勲は戦死した。これ以上仲間同士で殺り合うのはたくさんだ」




目を伏せながら、後悔の滲む声で言われたそれに、震えの止まった手が通信機を取る。




「あー、あー、ヤマトの諸君。我等が局長、近藤勲は無事救出した。勝機は我等の手にあり」




口調はやっぱりトッシーだったけれど、その声はヘタレなんかじゃなくて。




「局長の顔に泥を塗り、受けた恩を仇で返す不逞の輩。あえて言おう、カスであると! 今こそ奴らを月に代わってお仕置きするのだ」


『オイ、誰だ? 気のぬけた演説してる奴は』




空気の読めない荒い声に、「誰だと?」と呟く。


そして先程の銀時の様に、言った。




「真選組副長、土方十四郎ナリ!!」




ガシャ、と乱暴に通信機を戻して、土方は顔を上げる。




「近藤氏。僕らは君に命を預ける。その代わりに、君に課せられた義務がある」




戸惑いを顔に浮かべる近藤の顔を、真っ直ぐに見た。




「それは、死なねー事だ。何が何でも生き残る。どんなに恥辱にまみれようが、目の前でどれだけ隊士が死んでいこうが、君は生きにゃならねェ




聞いた事のある声だった。


トッシーじゃなく、もっと、たくさん聞いてきた声。




「君がいる限り、真選組は終わらないからだ。僕達はアンタにほれて、真選組に入ったからだ」




あの時、自分に素っ気なく返してきた声。


あの時、意味の分からない強がりをしてきた声。




「バカのくせに、難しい事考えてんじゃねーよ。てめーはてめーらしく生きてりゃいいんだ」





あの日、幼い2人を叱っていた声。


あの日、隣で笑っていた声。




「俺達は何者からもそいつを護るだけだ」





今まで何回だって聞いてきた、低く芯の通った力強い声。




「近藤さん」





いつもの副流煙が辺りに漂った。




「あんたは真選組の魂だ。俺達はそれを護る剣なんだよ」




その眼差しは、いつもの土方だった。

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(プロフ) - なるほどです!ありがとうございます! (12月17日 18時) (レス) id: d4e761c72f (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 哀さん» すみません! 次巻は用意をしただけで、まだ1ページも書けていないんです。でき次第すぐに公開します (12月17日 16時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)
アスミ - パスワード教えて欲しいです! (12月17日 15時) (レス) id: 41e9138099 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - はじめまして!とても面白かったです!次の作品も読んで見たいのでパスワードを教えて頂けると嬉しいです! (12月16日 16時) (レス) id: d4e761c72f (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - %さん» 結構長いのに、2日で読んで下さるなんて…! とても嬉しいです。頑張ります! (12月15日 22時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆず x他1人 | 作成日時:2019年11月29日 17時

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