瑠璃丸だ ページ31
全てを話せば、「はァァァァ!?」という2人分の叫びが森に響く。
「将軍のペットぉぉ!?」
「そうだよ」
「私達は幕府の命令で、将軍の愛玩ペットの瑠璃丸を捕獲しにきたの」
私が答えれば、銀ちゃんは頭にポンと手を置いてくる。
「大変ですね〜、お役人様も。A、ンな所じゃなくウチに来たらどうだ?」
「遠慮しときます」
「だから言いたくなかったんだ」
あからさまな挑発に、トシが苛立った様子で言う。
それを近藤さんが「まァまァ」と宥めた。
「事ここまでおよんだんだ。こいつらにも協力してもらおう」
「協力? 今そのロリ丸は、俺達一派の手の内にあるんだぜ」
「瑠璃丸だ」
「こいつはとり引きだ。ポリ丸を返してほしいならそれ相応の頼み方ってのがあんだろ」
「瑠璃丸だ」
「6割だ。そいつをつかまえた暁にはお前らも色々もらえんだろ? その内6割で手を打ってやる」
「だから言いたくなかったんだ」
苛立った様子のトシを今度は宥めず、近藤さんは「俺もそう思う」と同意した。
「よし決まりだ。新八、こいつァしばらく家賃の心配しなくてよさそーだぜ」
「そうですね!」
と、大きく笑っていた銀ちゃんの声が段々小さくなっていった。
……前方の崖の上で、神楽と総悟が対峙していたからだ。
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ゆず(プロフ) - fubukiさん» ありがとうございます! これからもよろしくお願いします! (2021年2月22日 22時) (レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)
fubuki(プロフ) - 題名が覚えている百人一首の句なのでとても嬉しくなりました!面白いです。 (2021年2月22日 21時) (レス) id: 8d00889b6b (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - グリみいさん» ありがとうございます!そう言っていただけて凄く嬉しいです。更新頑張りますので、これからもどうぞよろしくお願いします! (2019年9月4日 18時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)
グリみい - 感動して泣けました!!凄くこのシリーズが大好きです!!応援してます! (2019年9月3日 22時) (レス) id: 460e4835e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず | 作成日時:2019年8月18日 10時