決まってる ページ15
「ええええええ!? 呑みこまれた!? 散々カッコつけて呑みこまれたぁ!!」
これには唖然とするしかない。
えいりあんが結構な勢いで向かってきて、トシがアクセルを踏んで逃げる。
「何しに来たんだ、アイツ……」
トシのそんな呟きに、私はバッと顔を上げた。
銀ちゃんが何しに来たのか? そんなの決まってるじゃないか。
『おいおい、嫌がる女連れてこーとしてんじゃねェよ』
『魂が、折れちまうんだよ』
彼がああやって動く時、それは絶対に、何かを護る為だ。
て事は、つまり。
「神楽……!」
嫌な予感が当たってしまった。
きっと、ターミナルに神楽が居るんだ。そうじゃなきゃ銀ちゃんが来る筈無いから。
でも、どうする、A。
今行ったって何になる?
あそこには銀ちゃんも、恐らく星海坊主も居る。
私が行って、どうにかできる事なのか。
……違う。
『自分の心に従って』
私はどうしたいか?
決まってる、私もあそこへ行きたい。
何も出来なくっても良い、知らないところで兄が傷つくのが1番嫌だった。
もう大切な人を失いたくなかった。
「A……!?」
トシの驚いたような声を振り切って、私はターミナルへと駆け出していた。
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ゆず(プロフ) - fubukiさん» ありがとうございます! これからもよろしくお願いします! (2021年2月22日 22時) (レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)
fubuki(プロフ) - 題名が覚えている百人一首の句なのでとても嬉しくなりました!面白いです。 (2021年2月22日 21時) (レス) id: 8d00889b6b (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - グリみいさん» ありがとうございます!そう言っていただけて凄く嬉しいです。更新頑張りますので、これからもどうぞよろしくお願いします! (2019年9月4日 18時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)
グリみい - 感動して泣けました!!凄くこのシリーズが大好きです!!応援してます! (2019年9月3日 22時) (レス) id: 460e4835e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず | 作成日時:2019年8月18日 10時