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悲しさと悔しさと哀しさと ページ29

銀ちゃんに対する怒りなんてものは、当然生まれなかった。


ただただ、悲しくて、悔しくて、哀しくて。


私が銀ちゃんだって、きっと同じ選択をしたに違いないから。




私が無理を言ってでも付いて行っていれば、銀ちゃんが先生を斬るだなんて事は無かったのだろうか。


私にあの時もっと力があれば、先生は死なずに済んだのだろうか。


タラレバの話をしたって何も変わらない、だけど。




……分かってる。


その場に私が居たって、きっと何も出来ない。


お兄やこた君でさえ何も出来なかったんだ。


私が居たって、足手まといになるに決まっている。




「A」




銀ちゃんが、静かに私を呼んだ。


俯いていた私は、ハッと顔を上げた。


肩の上の太陽が、にゃおんと小さく心配そうに鳴く。




「他に、訊きてェ事あるか」




私は少し迷った後、首を横に振る。


新たに質問をする気になんて、なれなかった。




代わりにゆっくり立ち上がって、銀ちゃんの隣に座る。


彼の首に抱きついて、肩に顔を預けて。


懐かしい匂いに、気持ちが少しずつ落ち着いていった。




暫くして顔を上げると、優しい目をした銀ちゃんと視線が合った。




「ありがと、隠さないで話してくれて」


「当たり前だろ」




銀ちゃんにする筈だったもう1つの質問は、私の胸に留まったまま。


また会った時に、訊こうと思った。




『お姉ちゃんは、今どうしてるの?』

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ゆず - 亜水さん» 総悟のSが初めて発揮された回。私結構お気に入りです。 (2019年7月16日 20時) (レス) id: e9f8937968 (このIDを非表示/違反報告)
亜水 - 本当だぁ!更新するの早いですね!凄い!あのカエルアニメで観たときマジで苛ついた!総悟あのまま首はねちゃえばいいのにって正直思いました。でもまあ最終的には焼かれてたんで良かったです♪ (2019年7月16日 20時) (レス) id: 9d2ec575ec (このIDを非表示/違反報告)
ゆず - 亜水さん» ありがとうございます!このシリーズを更新するのは私自身楽しいので、ドンドンしていけたらと思います。 (2019年7月15日 22時) (レス) id: e9f8937968 (このIDを非表示/違反報告)
亜水 - 桂優しいな〜再開場面、感動しました! (2019年7月15日 11時) (レス) id: 9d2ec575ec (このIDを非表示/違反報告)
亜水 - めっちゃ面白いです!読みやすかったです!更新頑張って下さいね次も観させていただきますので、よろしくお願いいたします! (2019年7月14日 17時) (レス) id: 9d2ec575ec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆず x他1人 | 作成日時:2019年7月10日 22時

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