エチュード(JUMP×JUMP短編集)

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俺は大ちゃんを壁際に立たせると、大ちゃんの首筋にゆっくりと歯を立てる。大ちゃんはビクっと震えて、下唇を噛んだ。


あ、やばい。


大ちゃんの耳の下に俺の鼻がちょうどあたる。



大ちゃんの汗の匂いに、
ふるふると震える睫毛に、
力を込めて爪が食い込んでる手に、



俺は…


どうしようもなく興奮した。


はぁっ…俺がわざと息を当てると、大ちゃんはビクビクと肩を揺らした。


歯を立てて、今度はねっとりと舌で舐め、そして吸い付く。


「あっ…」


眉を寄せた大ちゃんから声が漏れた。



やばい。


かわいい。



俺はいつのまにか、大ちゃんの首筋にたくさんのキスマークを…




「はい、ストーップ」


「…いのちゃん」


急に止められて、俺は不機嫌。


「ひかる、やりすぎ(笑)
大ちゃん、だいじょー…」


ドサッ


「へ?大ちゃん⁈」


俺たちはそろってマヌケな声を出した。







なんと大ちゃん、血を吸われたと思い込んで貧血で倒れる……


「検証結果は、催眠術にかかりやすい人は、思い込みも激しい、だな」


いのちゃんが大真面目な顔で言うけど、


「もう！この後収録どうすんだよ」



俺たちがこの後薮にめちゃくちゃ叱られたのは、当然のことである。





思い込み＊fin

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