異食癖【スカラビア寮】

◇ ページ38

私の事、知っている人居たんだ。


良かった···
　


でも寮生は皆私の事知らないって感じだったからどういう事なんだろう



『セベク、聞いていいかな』

「何をだ？」
　

『僕って、どういう人だったの...ですか？』



彼は不解の目で私を見てくる

何訳の分からないことを言っているんだこいつ、って思っているんだろうな。



「僕とよく若様の良さを語り合った仲ではないか！お前は常に活発でうるさい人だがいい奴だ」


『ほ、ほぉ..僕はそういう人だったのか...』

うるさい人って言われたのは気に食わなかったけど、私のキャラはそういう系の活発の奴だったのか

しかもマレウス様のファンでセベクが認める程らしい。



もしかすると、

私はこの学校の生徒の成り変わりに転生してしまったのかな。






私がこの世界に直接やって来たにしては容貌が変わっていたし、体が自分のものではないけど似ているところはたくさんある。

だって

お腹はよく空く訳だし。





変なものは勝手に食べてしまっているのは別だとして.....





でも、どうしてセベクは知っているのかな。





ちょっと引っ掛かる。





時間が経つにつれて
クラスメイトがぞろぞろと入って来る






面識のない人たちだけど、

おはよう、と挨拶してくる



『おはよう！』

と私も返事を返す。






セベクの言っていたキャラを私ができるだけ装うことにしたのだが

そもそも私の演技が下手くその極みで、キャラ崩壊はいつしてもおかしくない。




？「お前、可愛くなったな」


？「なんか前と全然姿がちげぇぞ？」



『あー、僕イメチェンしたらモテるかなって思って！って男子校だしモテないよなぁ、あ、あはは』


？「ブフッ、いいじゃん、お前がもし女だったら考えていたかも」



『誉め言葉かー？僕は男だぞ』


自分で言う時はいつも虚勢を張っているのは分かっているけど男を演じないといけない。








話しかけてきた生徒に怒っているふりをする私を、









隣のセベクが面白可笑しそうに私を見ていたのを気付かなかった。

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