【文スト】一目惚れ同士。だけど私は婚約者。

　　　第七話 ページ11

多分、私って罰当たりが多い体質だろう。

街中でぶつかった人間に一目惚れして。

大切な筈の婚約者への感情は曖昧になって。

結局、その婚約者を怒らせて、自分に傷が射る。

中也は私にとって、自慢の婚約者だった。格好良くて、人想いで、大人びている雰囲気をただ寄せている。

雨の中で、傘をささずに歩く雰囲気は、なんというか息詰まると云うか、少し息がしにくい。

『＿＿＿＿＿ははっ、私って莫迦だよね……』

―――(＿＿ははっ、俺って莫迦だよな)

ボソッと呟く。この呟きは、中也を真似て、毎日口にしていた一言だった。少しでも、中也との共通点を探したくて。

たった一言。呟いていたのに、喉が痛い。
喉だけじゃない。心臓も、痛い。

＿＿＿＿＿＿『俺、手前がいて幸せモンだ』

有難う、中也。

これからも私ね、中也を幸せにしていきたいと思うよ。

でもね、

『御免ね、中也』

私ね、そろそろ終わりにしようと思うんだ。

中也との関係を＿＿＿

『否、中原さんとの関係を……』

御免ね、御免ね、御免ね。

私、これからは貴方の他人として生きようと思うんだ。

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醤油＿syouyu＿が書かせて頂きました。

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