部員達が過保護過ぎて仕事させてくれない[青葉城西] (ページ23)

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過保護/21 ページ23

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自分で言うのもなんだけれど私は根っからのバレー馬鹿だ

膝前十字靭帯損傷は脚が治ってもフラッシュバックして完全復帰は難しい怪我、それは分かってて何回も飛ぶ事に挑戦したけど本当に無理だった

また靭帯を切るかもしれない

あの痛みをまた経験するのが怖い

この不安は私を押し潰して気付いたら私は飛ぶ事を諦めバレーを避けていた

そんな時飛雄と金田一くんがマネージャーをしないかと声を掛けてくれた、正直女バレの部員とは顔を合わせづらかったので二つ返事でOKした

入部までの経緯を話すと自分の出来る範囲でいいからねと及川さんが心配してくれたので自分の出来ることを少しずつ増やす事にした

重たいスポーツドリンクを持つと部員が一緒に持ってくれる

初めはその程度だったけれど高い所にある物を取ろうとした時に膝を伸ばして頭が真っ白になって静かに座り込んでしまった

その日を境に物を取ろうとすると誰かが駆け付けてくれて何をするにも制限されるようになった

正直迷惑掛けて邪魔になるだけだと思って高校に入学してからはバレー部には関わらないようにしてたんだけれど時々練習を覗いている私を及川さんに見られていたらしく

・及川さんに惚れない身近な存在

・バレーもしくはマネージャー経験がある

という条件が当てはまってる私に声が掛かった、1度断りしたけれどしつこく頼まれたので私が中学の時迷惑をかけて役に立てなかったことを伝えると

「中学の時Aちゃんの事を邪魔だと思った事は1回も無いよ、それにAちゃんにはバレーに関わって欲しい、今でもバレー好きなんでしょ？」

と、全てを見透かしたかのような及川さんの言葉でボロボロに泣きながら

「バレー大好きです…マネージャーやります、やりたいです…！」

と答えた

及川さんは、皆は、私にバレーと関われる時間をくれている。だから私は皆が見守ってくれている中で自分のできる範囲で仕事をする

これが私達の中で生まれたルール

たまに、いやほぼ毎回過保護すぎる所もあるけど…過保護すぎる所しかないけど

私は青葉城西のバレー部が大好きで

皆は私の誇りだ

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