立てば芍薬【名探偵コナン】 (ページ11)

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59話ページ11

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「これから、プレゼントは4点までしか受け取りません。ダンボールなどにまとめられたら4点のみ取ってあとは返します。」

これは週に1つという計算だ。

『は、待て…今まででも減らしていたんだぞ…？』

「知ってます。それでも先月は16個いただきましたね。
あと12個頑張ってください。」

「それと、電話は何があっても週に1度だけ。10分以内です。」

『…だ。』

「え？」
『無理だ！！』

そう言うとこちらに迫って私の肩を持って話し始める。

…圧がすごい。

『考え直してくれ。』

「だめ。これも零さんのためだから。」

『僕のためだって？違うさ、君のためだろう。

それにやりすぎだ。

僕の幸せを君自身で奪わないでくれ。』

「違うよ、零さん。

零さんは自分を一番最初に大事にして欲しいの。

今、きっと零さんのなかで私は誰よりも優先順位が高いよね…？」

『当たり前だ。

何度でも伝えるよ。

君は僕が命に変えても守りたい、誰よりも大切な女性なんだ。』

何度も伝えてくれるこの言葉。

今はこれが私たちを縛っている気すらする。

「ありがとう。

けど、お願いします。零さんの優先順位の1番は零さん自身でいて。

優しい零さんはみんなを優先するけど、それじゃ零さん倒れちゃう。
だから私より誰より、まず零さんを大切にして欲しいです。」

『…』

私がそう伝えると黙り込む彼。

『わかった…。』

「うん、ありがとうございます。」

『はぁ…可愛いな。

僕は君のお願いに弱いんだぞ？』

「知ってた。

ごめんなさい、ズルい女になっちゃって。」

『ほんとにな。』

そう言って私に優しくデコピンをかます彼。

「ったあい！！」

『はは、悪い悪い。

痛いの痛いの飛んでけ〜』

「私もう子どもじゃないんだからそれやめてー！」

『…じゃあ文句はないよな？』

悪魔の微笑みでそう言った次の瞬間、彼は胸焼けしそうなほど甘い視線で私の額を撫でた。

「な、なに？」

彼は無言。ひたすら顔が近づいてくる。

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「なっ！！？」

聞こえたのはリップ音だった。

私が放心状態になっていると彼の携帯電話が鳴った。

prrrrr……

『すまん、仕事が入った。』

「ぅあ、は、早く行っちゃえ！！」

そう言うと彼は、

『慣れないことすると照れるのやめてくれ…』

と彼も頬を少し染めていた。

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