三十八、 ページ38
Hokuto side
ひと通り話を聞き終えると、慎太郎がそっと耳打ちしてきた。
慎太郎「そろそろお昼だからさ、大我のとこ行ってあげて。こーちは俺が見とくから」
俺がちょっと言い出しづらいことを先に言ってくれるあたり、慎太郎は本当に気遣い屋だと思う。
手早く昼飯を準備して慎太郎と�眞呂貌呂院⊆�分と大我の分をお盆に乗せて地下に向かう。
北斗「大我、昼飯持ってきたよ」
大我「…ありがと」
事の次第を知らない大我はまだ暗い顔をしている。
もうこんな表情をさせなくて良いと思うと嬉しくなると同時に、何としても�眞呂良袖い鮗�さなければと気が引き締まった。
大我「…慎太郎は？」
北斗「上で食べてる。あのね、大我….」
昼飯を食べながら、俺は今日起こったことを話した。
自分でも話しながら半日で色々起こり過ぎたと思ったけど、大我はあまりの情報量の多さに困惑していた。
それでも樹という脅威がなくなるかもしれないと知って、表情は大分明るくなった。
大我「ごめん、俺が原因で起きた問題なのに北斗に任せっきりで」
北斗「謝らなくて良いって、別に大我だけの問題じゃない。樹が自分から干渉しないと言ってきたのは俺らにとっても十分な利点だ。
�眞呂良袖い里海箸世辰董�俺の本職っぽいところもあるから大丈夫。」
俺の妙に自信のある様子に、大我は安心したように笑った。
その可愛らしい笑顔を見るのもひどく久々な気がして、胸が切なくなった。
・・・
大我「ねえ北斗」
北斗「ん？」
大我「俺、その�眞呂辰匿佑鵬颪い燭ぁ�
危うく食後のお茶を吹き出すところだった。
大我「そんなにびっくりする？」
北斗「そりゃあそうでしょ！人間とはいえ、わざわざ樹側の奴と接触するって…」
大我「まあそうだけど…何となく気になるじゃん、５年以上もこの世界で生きてる人なんて」
純粋な好奇心で目をキラキラさせる大我に、俺はなす術が無い。
流石にすぐさま合わせるのは油断し過ぎだと思い、明日まで待ってもらうことにした。
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作成日時：2020年7月30日 22時
