三十三、 ページ33
Hokuto side
樹の後ろに不審な影を見つけた。
笠を深く被り、ぎこちない足取りで杖をついている。
顔を注視すると＿＿＿額には角が無かった。
北斗「…！」
俺の様子が変だと気づいたのか、樹とジェシーが後ろを振り返り、
途端、顔色を変えた。
ジェシー「…！？こーち！？」
樹「お前、何で…」
慌ててその人間に駆け寄り、今にも倒れそうな身体を支えるふたり。
�眞蓮峅燭任辰董◆�不安だったからだよ。ふたりとも怪我して帰ってきた日からずっと様子おかしいし、俺も落ち着かなかった」
樹「だからって屋敷の外に出るなんて、お前の身に何かあったらどうするつもりだ！」
心配そうにその人間に話しかける樹とジェシーを、俺らは呆然と見つめるばかり。
慎太郎「どういうこと…？あれ、人間だよね？」
慎太郎も戸惑っていたが、何かに気付いて表情を変えた。
慎太郎「ジェシー、それ…」
真剣な表情の慎太郎が指差す先＿
着物から覗いた人間の腕には、黄色い斑点が侵食するように広がっていた。
ジェシー「…ああ。慎太郎にはずっと前に相談したっけ。こいつなんだよ、あの奇病にかかってるのって」
慎太郎「でも、症状がないときは消えるんでしょそれ？今も痛いの？」
ジェシー「…よく覚えてるな。
……あれから悪化したんだよ。発作が起きる間隔も短くなって、斑点も引かなくなった」
慎太郎「…そうなんだ」
いやいや待ってよ。
俺の知らないところで話が進んでいる。
あの人間は何者？
どうして樹とジェシーに心を許している？
慎太郎はなぜあっちの事情を知っている？
頭の中が疑問符で埋め尽くされているうちに、樹に抱えられていた人間が突然苦しみ出した。
樹「�眞蓮�？クソ、こんな所で…！」
慎太郎「え、何何どうしたの？」
ジェシー「発作だよ。昨日きたばっかりなのに…」
慎太郎「とりあえず中いれよ！良いよね、北斗？」
北斗「あ、うん」
間抜けにも頷いてしまったが、そんな俺をよそに慎太郎達はせっせと人間を屋敷の中へ運んだ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 408人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時：2020年7月30日 22時
