第38話 ページ40
「おはようございます、A様」
花嫁修業は大変である。
一般の家庭ならば新しく嫁ぐ家に合わせた家事を覚えていくものだが。
なんせここは暗殺一家だ。
「奥様から仰せつかった、本日のご予定です」
執事から渡された紙に目を通すと、クラリと眩暈がする。
5:00 起床・朝食
6:30〜 電流
12:00〜 昼食
13:00〜 電流
18:00〜 夕食
19:00〜 鞭打ち
4:00〜 就寝
あっ、日本に帰りたい。
そう強く思った瞬間だった。
逃げようにも執事達の監視の目が厳しい。
軟禁されて、ハンターの仕事へいけない状態だ。
困った、このままではオーラ回収もできない。
なによりこのハードなスケジュールに私が耐えられない。睡眠時間が1時間では足りない。
切実に助けて欲しい。
朝食、昼食、夕食があるのがせめてもの救いだ。
空腹状態でこれをされたら暴走していた気がする。
「"Aさんは拷問に慣れていないようですから、今日からまず1週間は苦痛に耐える訓練もしましょう"とのことです」
『なるほど』
脱走計画立てます。
＿＿＿＿＿
「はぁ…A、真面目にやってる？」
『まじめ、です、けどッ！？』
「ここまで力がつかないのはもはや才能なの？7才のキルに負けてるよ」
隣の男がまあ煽りよる煽りよる。
無事に拷問週間と、ゼノお爺様と手合わせをする週間と、筋トレ週間を乗り越えたある日。
筋トレをした成果を見るということで試しの門を全力で押すが、やっとの思いで開いたのが3の扉。
それをみたこのイルミ・ゾルディックが姑のように嫌味をいうのである。夫なのに姑より姑である。
『うぅ…もう実家帰るぅ…』
「あーあ、また泣いちゃった。マタニティブルーだっけ？」
『それ産後うつな…』
「あ、そっか」
いうならマリッジブルーだわ。
急にボケを入れないで欲しい。突っ込むしかなくなる。
「んー、筋はいいとは思うんだけど」
『唐突な褒め…』
「パワーが壊滅的になさすぎる。これ以上の努力は無駄」
『上げて落とすじゃん…』
まぁそれは自分が一番わかってはいるけど。
力以外なら確実に実力は上がった。ハンター業にも役立つ暗殺術も学べた。体術は力が足りなくても戦えるようになった。
あとは力があれば完璧なんだけど。
「せいぜい頑張って。お前のことは結構嫌いじゃないし、また代わり探すのも面倒くさいし」
『光栄ですねそれは』
後半が本音だろと思ったが、余計なことは言うまいと口を噤んだ。
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推しの命は私の命 - 番外編だけでも書いてくれ (3月2日 21時) (
レス) id: be6e33eff1 (このIDを非表示/違反報告)
あいす - クロロがドロドロしていて凄い刺さりました,,😭めちゃ面白いです！！応援してます！！！！ (9月29日 13時) (レス) @page28 id: d200d8285a (このIDを非表示/違反報告)
ritsu(プロフ) - 次がすっごく楽しみです!!!頑張ってくださいね! (9月12日 23時) (レス) id: 09c2417c6f (このIDを非表示/違反報告)
みのる - 続きすごい楽しみです！！！待ってます！！！ (9月11日 23時) (レス) @page48 id: b8a09115f0 (このIDを非表示/違反報告)
伊波トウナ(プロフ) - めっちゃ面白いです！続き楽しみにしてます！ (2023年5月3日 12時) (レス) @page48 id: ce08f5279c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナキサ x他1人 | 作成日時：2021年8月27日 15時
