子猫が45匹 ページ47
ヴィーチャが約束を取り付けてくれたのはフリーの前日だった
正直、僕はとても緊張している
だって彼自身を愛していたとついこの間気がついたんだ
その前に散々ひどい扱いをしておいて今更きみを愛してたなんて言えるはずもない
第一僕にそんな度胸はない
ため息をつく僕にドローニャはぎゅっと抱きついた
ド「ぼく、ずっとアーリャといる
アーリャがだいすきだから」
ドローニャの言葉は僕に勇気をくれた
ショートプログラムのユーリの演技は素晴らしいものだった
ヤコフとリリアに鍛えられた彼はまた一つ美しく強いスケーターへと成長したようだ
今回もヴィーチャから関係者用の名札があるから近くで見たらと言われたけど今回は断らせてもらった
僕は遠くから彼を見た方がいいと思う
僕とは何の関係もない、外の世界にいる彼を見た方がいいのだろう
引っ越す前にきちんと気持ちを伝えよう
罵倒されても殴られても彼にはそれをする権利がある
僕はそれを受け入れて改めてドローニャと生きていこう
フリーを前日に控え流石に遅くに出歩くことは出来ないようで陽が沈む少し前、僕とドローニャは約束のカフェに入った
落ち着いた雰囲気のカフェ
ドローニャにはジュース、僕はコーヒーを頼んで彼を待った
10分ほどしてカフェの扉が開き1人の男の子が入ってくる
フードを被った少し不良に見えるような格好がとても懐かしく思えた
ユーリは僕を見つけると笑顔を浮かべたけどドローニャを見ると上がったはずの口角を下げ眉をしかめた
『今日は来てくれてありがとう
明日は本番で忙しいのにごめんね』
ユ「そんなのは別にいい
…でも何でそのガキ連れてきたんだよ」
『ガキじゃないよ
紹介するね、この子はドロフェイ
ドローニャ、彼はユーリだよ
前に少し話したよね』
ド「…ドロフェイ、です」
『ドローニャは正式に養子に入っているから
僕の息子だよ』
ユ「っ！？…まじかよ」
ドローニャは少し怖がるように僕の腕にぎゅっと抱きついた
ユーリはそれを見て舌打ちをすると視線を逸らす
『…今日は君が聞きたいことに全て答えるつもりだよ
僕も言いたいことがあるしね』
ユ「…俺の言いたいことはずっと変わらねぇよ
アーリャにまた俺の家族に戻って欲しい
それだけだ」
『…僕ね
きみと離れてから色々なことを考えたんだ
自分のこと
ユリアーンのこと
ヴィーチャのこと
ヤコフのこと
勇利のこと
他の友達のこと
それとユーリ、きみのこともだ』
話さなきゃ
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ここや(プロフ) - 最高でした…… (2021年3月27日 7時) (
レス) id: 5dffd3ecaa (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - オリジナルキャラ設定等を載せて下さい。 相互関係が分からないです。 (2019年8月23日 17時) (レス) id: e1da6f24a3 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - 完結、おめでとうございます！いい作品でした！次の作品を楽しみにしてます！ (2018年12月30日 2時) (レス) id: 66813c167e (このIDを非表示/違反報告)
k373 - 完結おめでとうございます！本当に素晴らしい作品でした。次の作品も楽しみにしてます！！ (2018年12月29日 7時) (レス) id: 8c5d2fefa8 (このIDを非表示/違反報告)
車 - 控えめに言って最高です。 (2018年11月20日 3時) (レス) id: 95e04e1a30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すえさん
| 作成日時：2018年9月1日 17時
