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子猫が30匹 ページ32

ヴィクトルに呼ばれ嫌々会えば奴はすごく真剣な顔で俺を見てきた
俺が座っても話し始めないから苛立っていれば


ヴィ「…落ち着いて聞いてね









___________アーリャが居なくなるかもしれない」



ユ「え…」


アーリャが居なくなる?
どういうことだ


ヴィ「…アーリャはこれから孤児院からまたあの子の代わりの子どもを引き取るつもりなんだ」


あの子の代わりってなんだよ
孤児院から引き取るってことは正式に家族に迎えるってことだよな
俺はいらないってそういうことなのか?


ヴィ「その子と2人で静かな場所で暮らすって

行き先は誰にも伝えずに遠くへ引っ越そうとしてる


今までアーリャが近くにいたのはね

きみが…あの子の代わりがここにいたからなんだ

今のアーリャがここに留まる理由はない」


俺もあの子ってやつの代わりだったんだもんな
行き先を教えないってもう二度と会わないってことだろ
その新しいやつと2人で暮らすため…


ヴィ「…俺じゃ止められなかったんだ


だから、きみに彼を止めて欲しい」


嫌だ、知らないやつにアーリャを取られるなんて
アーリャは俺のものだったのに
でも今の俺にアーリャを止めることなんて出来るのか?
話さえまともにしてもらえないのに


ユ「無理だ


…会ってももらえない

アーリャはあの日から俺のことを赤の他人としてしか見てない」


ヴィ「できる

むしろ、ユリオにしかできないよ」


ユ「っ俺だってできるなら止めてぇよ!

でも顔も合わせてもらえないんじゃ話になんねぇだろ!?


…俺は所詮あの子ってやつの代わりでしかなかったんだ


友達を作れば忘れられるって笑顔で言われたんだ

アーリャの代わりなんていないのに…」


要するに用済みだってことだろ
どんなに前みたいに戻ってほしくても戻ったらまた俺のことをそいつの代わりとして見るんだろ
…そんなの嫌だ
代わりでもいいなんて言ったけどやっぱり嫌だ
俺を俺として見てほしい
俺自身を家族として認めてほしいんだ


ヴィ「…アーリャはね


大切な人を失う怖さも悲しさも知ってるんだ



だから心を埋めるために自分がしてきたことをきみに教えた




______アーリャもそうやって埋めようとしてきたから」


なんだよそんなわかったような顔して
大体俺は何も教えてもらってない
アーリャのことを俺は一部しか知らない
優しくて温かくてかっこよくて人気者で
でもたまに抜けてて人誑しで
…1人だった俺と一緒にいてくれた
俺の大好きなアーリャ

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ここや(プロフ) - 最高でした…… (2021年3月27日 7時) (レス) id: 5dffd3ecaa (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - オリジナルキャラ設定等を載せて下さい。 相互関係が分からないです。 (2019年8月23日 17時) (レス) id: e1da6f24a3 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - 完結、おめでとうございます!いい作品でした!次の作品を楽しみにしてます! (2018年12月30日 2時) (レス) id: 66813c167e (このIDを非表示/違反報告)
k373 - 完結おめでとうございます!本当に素晴らしい作品でした。次の作品も楽しみにしてます!! (2018年12月29日 7時) (レス) id: 8c5d2fefa8 (このIDを非表示/違反報告)
- 控えめに言って最高です。 (2018年11月20日 3時) (レス) id: 95e04e1a30 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すえさん | 作成日時:2018年9月1日 17時

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