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子猫が29匹 ページ31

『それとねヴィーチャ、僕






_____________遠くに引っ越そうと思うんだ


代わりの子を引き取ったら2人で静かに暮らそうと思ってる


仕事は減らすけど続けてはいくつもりだよ


そうなったらきみともなかなか会え無くなる

今回きみの話にのってここへ来たのもそのお別れを兼ねてなんだ』


ヴィ「…え、引っ越すってどこに?

遠くって言っても別にわざわざお別れの言葉を言う必要なんてないでしょ?

オフシーズンの時は会いにいくし

たまにはきみがこっちに来ればいいじゃないか」


『ごめん…



きみに行き先を教えるつもりはない

もちろん、ヤコフにも誰にも』


アーリャの目は冗談なんかじゃなくて本当に俺たちの前から消えようとしてる
どうして急にこんなことを言うのだろうか
もしかして前からずっと考えてたのか


ヴィ「…そんなこと許さないよアーリャ

俺はそう簡単に友達を失う気は無い」


『今は辛くても

いつか思い出せなくなるほどどうでもよくなる日が来る



ねぇ、ヴィーチャ

僕の幸せを願ってくれるなら


どうか止めないで

笑顔でさよならを言ってよ』


アーリャは僕に微笑みかける
その微笑みは脆くて今にも崩れてしまいそうで僕は止めなくちゃいけないのに
彼の苦しみが少しでも和らぐならと思ってしまいそうになる


『…彼女と法的にも関係がなくなったし

あとはきみたちに別れを言うだけなんだ


きみたちまで僕と一緒に苦しむ必要はないんだ

その手を放してくれていいんだよ』


ヴィ「っ嫌だよ!

俺はきみと縁を切る気は」prrrrrrrrrr.....


『僕だ

あ、業者さんからだ、

ごめん、でるね

はい…








え、見つかったんですか?

ありがとうございます!



…では面会のアポを取り付けていただけますか

はい…では』


アーリャは電話を切ると嬉しそうな顔で僕を見た


『似てる子が見つかったって




…その子も5歳だなんて運命だよ

きっとまた神様が僕にチャンスをくれたんだ



これから面会して問題なかったら引き取るよ』


ヴィ「…」


俺は何も言えなかった
だってアーリャがあまりにも嬉しそうな顔をしているから
僕じゃ説得できないのかな
ヤコフでも他の人でもダメだ
きっと10年間彼を一番近くで見てきたユリオじゃなくちゃ


ヴィ「…とにかく

僕は認められないよ


きみと会えなくなるのなんて絶対にごめんだ

でも今きみを説得するのは無理そうだ


だから少し待ってて


何も言わずに消えるなんてこと絶対にしないでね」

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ここや(プロフ) - 最高でした…… (2021年3月27日 7時) (レス) id: 5dffd3ecaa (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - オリジナルキャラ設定等を載せて下さい。 相互関係が分からないです。 (2019年8月23日 17時) (レス) id: e1da6f24a3 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - 完結、おめでとうございます!いい作品でした!次の作品を楽しみにしてます! (2018年12月30日 2時) (レス) id: 66813c167e (このIDを非表示/違反報告)
k373 - 完結おめでとうございます!本当に素晴らしい作品でした。次の作品も楽しみにしてます!! (2018年12月29日 7時) (レス) id: 8c5d2fefa8 (このIDを非表示/違反報告)
- 控えめに言って最高です。 (2018年11月20日 3時) (レス) id: 95e04e1a30 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すえさん | 作成日時:2018年9月1日 17時

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