七瀬家の末っ子くん

我儘が21個 ページ21

side 八乙女 楽



収録が終わり楽屋に戻ると天のスマホがなった


天「百さんからだ

はい九条です」


百「あ、天いきなり電話してごめんね〜

ちょっと報告っていうかなんというかさ」


百さんの大きな声は俺たちにも聞こえた


天「仕事のお話ですか？」


天の質問に百さんは歯切れが悪くなる


百「あ〜いや、仕事の話じゃないよ



あのさ…華の話なんだ」


天「！？！？

華が見つかったんですか！？」


華の名前が出た瞬間天は声を荒げた

俺たちは聞き耳を立てその場を見守る


百「見つかった、って言うか

俺ん家にいるよ」


天「保護してくれたんですか

ありがとうございます！

ではすぐに迎えに 百「そのことなんだけど」

はい？」





百「君たちを__________華には会わせられない」




天「…はい？

どういうことですか？」


天は笑顔から一転訝しげな表情する


百「華…今軽く精神崩壊しててさ

これ以上負荷かけたら本当に壊れちゃいそうなんだ

今天が迎えに来て家に帰れば九条に会うことになる


…この意味、天ならわかるよね？」


天「…精神崩壊って…

なら尚更のことボクが華を引き取ります

華はボクの弟です！

放っておくなんてこと出来ません！」


百「…俺たちも華を守りたいから華は渡せないんだ

わかってね天

じゃあ」


天「モモさん！！

…迎えに行かなきゃ

でもまずは陸に報告しないと」


天は七瀬に電話をかけ始めた


陸「天にぃ！どうしたの？」


天「陸、華が見つかった

百さんの家にいるらしいんだ

一緒に迎えに行こう」


陸「わ、わかった！

急いで準備するね！また後で」


七瀬との電話を切ると天も帰る準備を始める


楽「お前、本当に行くのか」


天「は？行くに決まってるでしょ」


天はこちらを睨みつけるように見る


楽「悪いが俺も百さんの意見に賛成だ


華を監 禁するような奴に今の状態の華を渡すなんて

お前どうかしてるぞ！！」


天「どうかしてる？ボクが？

困ってる弟を放っておく方がどうかしてるでしょ」


龍「2人とも落ち着いて！」


楽「お前もわかってんだろ？！

華が精神崩壊してんのは九条さんのせいなんだぞ！

少しは華の気持ち考えてやれよ！！」


その言葉を聞くと天を少し動揺を見せた

だが


天「…君らには関係ない

これはボクらの話だ」


天はそう言って楽屋を出て行った


龍「…華が心配だ」


楽「あいつだってわかってるはずだろ？

なんで…」


俺にはわからない

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