我儘が13個 ページ13
side 七瀬 陸
華の自由まで奪うなんて…
天にぃはそれを知っててあいつの側にいるの？
華を助けてあげないの？
華は俺を抱きしめてくる
何もしてあげられない自分がすごくもどかしい
『…今何時？』
華は思い出したように顔を上げて聞いてきた
一織が夜の10時だと答える
すると華の顔が青くなった
『帰らなきゃ…
今日はあの日だから帰らなきゃ』
と立ち上がった
陸「華？
今日はもう遅いから泊まっていきなよ」
俺が華の手を掴むが
『ダメなの…今日はあの日なの
今日は…』
俺の手を振り切った
次の言葉に次は俺たちが目を見開いた
『今日はあいつからテレビ電話が来る日
僕が部屋にいるか確認するために
もし出なかったら “prrrrrrrrr…”あ、ぁ』
華の鞄から着信音が聞こえる
華は震える手でスマホを出して電話に出た
『…もしもし』
九「やぁ、華 久しぶりだね
今日はテレビ電話の日だったはずだけど
あの部屋にいないってことは…
僕の許可なしに勝手に外にいるってことだね
どういうことかな？」
九条の声は俺たちにも十分聞こえた
『…ごめんなさい
でも 九「言い訳はいらないよ」…』
九「約束したはずだよね
次約束を破ったら“僕のところに来させる”って
天は何も言ってなかったのにな
あの子にも話をしないといけないかな
『天にぃには何も言わないで！！』…華」
華は天にぃの名前を出されると叫んだ
“僕のところ”ってどこなんだろう
疑問に思いながらも
俺たちは黙って2人の会話を聞き続ける
『…僕が天にぃに黙っててってお願いしたの
ちゃんと約束は守るから
だから、天にぃのことは叱らないで
お願い』
九「はぁ、
華がそんなにお願いするなら今回だけは
天を叱らないでおくよ」
九条は安心したように笑うと
九「でも、約束は約束だ
華はこれから1年こっちに来るんだ
いいね？」
『…はい』
九「じゃあ詳細はメールで送るから
おやすみ、華」
そう言って電話を終えた
華はスマホを耳元から離すと
悔しそうに俯いた
陸「華、大丈夫？
九条が“僕のところ”に来させるって言ってたけど
どこなの？」
『陸にぃ…僕ね
近々外国に行かなくちゃいけなくなっちゃった』
陸「…外国？
なんで？
九条がいるところって外国なの？」
『…1年だけだけど
また会えなくなっちゃうのは寂しいよ
だから今日だけ…あと少しだけ甘やかして』
華は涙目で笑った
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三月のうさぎ - 何回涙流したんだろう (2020年2月2日 10時) (
レス) id: 1f3578b759 (このIDを非表示/違反報告)
(⌒▽⌒) - はやく続きみたい！ (2018年6月2日 12時) (レス) id: 3cbfec77ca (このIDを非表示/違反報告)
( ・ω・)(プロフ) - ちょっと、続きまだですか？！……って言うのは嘘で、ゆっくりでいいので更新頑張ってください。楽しみにしてます。 (2018年5月22日 18時) (レス) id: e356b7a08c (このIDを非表示/違反報告)
(名前)あずき(プロフ) - すごく面白いです！そしてすごい感動します！続き楽しみに待ってます！ (2018年5月13日 0時) (レス) id: 1184735559 (このIDを非表示/違反報告)
yamauchimidori9(プロフ) - めっちゃ面白いです！！神です！！続き、楽しみにしてます！！ (2018年5月5日 16時) (レス) id: 537feb31cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すえさん
| 作成日時：2018年4月21日 14時
