月島くんの妹は隙がない？

話を ページ15

やっと話が終わったので巻き込んでしまった他の人たちに謝らないといけない
けどあれから結構経っているしもうみんな食堂にはいないだろうと思いながらも食堂を覗けばほとんどの人がそこにいた




日「あ！月島と椎！やっと戻ってきた！」



澤「よかった

話し合いはちゃんとできたみたいだな」



菅「よかったぁ

お母さん心配で及川の髪の毛全部抜くところだったぞ」



及「なにそれ怖っ！！

爽やかくん全然爽やかじゃない！！」



黒「おーおー、お早いおかえりで

やっと仲直りかい」



赤「俺の婚約者が無事ならそれでいいです」




いろんな人たちが僕たちに声をかけてくれた
ちょっと変な人も混じってるけど椎も少し嬉しそうだ




牛「おかえり椎

目が腫れているようだが泣いたのか？」




そして問題の今現在椎の彼氏である彼に話をつけなければならない
勝手な都合で振り回しておいて剰えそれをなかったことにしてほしいなんてむしのいい話だと思う
それに彼は本当に椎のことを好きだと言っていたから少しは殴られるのも覚悟している
もちろん椎を殴ったら倍にしてやるけどね




蛍「牛島さん、お話があります」



牛「なんだ」



蛍「椎と、別れてほしいんです」



牛「…」



蛍「自分でも勝手な話だと思います

でもさっき椎と話してきて改めて思いました




まだ僕は椎を誰かに渡すつもりはありません」




牛島さんは何も言わない
僕と身長が少しだけしか変わらないはずなのに凄い威圧感がある
でもなんて言われようと勢いで作った彼氏に椎の隣を盗られるなんて嫌だ




牛「…椎はどう思ってる」



『…私、若利くんのことは、好き

まだ少ししか、一緒にいない、けど

優しくて、すごく安心する、から』




この言葉は椎の本当の気持ちだ
だってまっすぐに見つめる目が、頰が緩んでる




『でも


今はまだ、蛍が1番、だから』




その言葉を聞いた途端牛島さんの手が上がった
まさか殴るつもりなのか？




蛍「待っ 牛「そうか」…え？」




牛島さんの手は椎の頭に優しく置かれた




牛「そうならば仕方がない


今は俺を好きではないのならこれから努力して

振り向かせればいいだけの話だ」



蛍「…怒らないんですか」



牛「？なぜだ？


椎が正直に本当のことを話してくれた

今はそれで十分だろう


俺は椎を諦めるつもりはないしな」




こんな状況にした僕が言えることじゃないけど
…いささかいい人すぎやしないだろうかこの人は

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