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64_少しは ページ29

A『…失礼しました』

あれから数分すると、部屋の中からA嬢が出てきた。

オビ「お疲れ様です。何を話したんですか?」

部屋を出てすぐ俺を置いて歩き出すA嬢の背中を追いながら話しかける。

A『…別に、何でもいいでしょう』

一切振り向くことなく答える。

オビ「そんなこと言わずに教えて下さいよ、気になるじゃないですか」

(まぁ、聞いてたから知ってるんだけど)

そんな事を思っていると急にA嬢が立ち止まり、振り返る。そして俺の目の前まで歩いてきて睨みつけられる。(ような気がする)

オビ「え?すみません、俺何か怒らせるようなこと言いました?」

何かわからないが取り敢えず謝っておく。

A『………ない』

オビ「はい?」

小さい声でよく聞こえなかった。

A『…先に敬語を外せって言ったのオビじゃない。なのに何で貴方は敬語なの』

今度は少し大きめな声ではっきりと聞こえた。

オビ「え?あ、いやそれは」

言われてみれば確かにそうだが、主達にもこの話し方だったので何も考えていなかった。
それにしても…

オビ「A嬢、そんな事気にしてたんですか?」

ついぽろっとそうこぼすとA嬢は一瞬固まった。かと思うと『…何でもない』と言ってまた俺を置いて進み始めてしまった。しかも今度は窓の外へ。

オビ「あぁ!!A嬢すみません…じゃなくてごめん!!俺が悪かった!!だから置いて先に行かないでよ、ねぇちょっとA嬢?!」

思い切りそう叫ぶがA嬢はもう窓の外。
はぁ、と俺はつい溜息をこぼす。でも…

(ちゃんとタメ口にしてくれてたってことは少しは近い関係になった、って思っていいんだよね?)

俺はついニヤケながら主の部屋へと向かった。

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オビ大好き(プロフ) - ミルさん» 返信、更新が遅くなってしまいすみません。コメント本当にありがとうございます!少しずつですが頑張っていきます、楽しんで読んで頂けると嬉しいです。 (2017年12月5日 22時) (レス) id: 18b5cfd9e7 (このIDを非表示/違反報告)
ミル - とても面白いです!更新頑張って下さい!! (2017年10月10日 21時) (レス) id: 31845f0f7d (このIDを非表示/違反報告)
オビ大好き(プロフ) - コハルさん» コメントありがとうございます。更新が遅くなってしまい申しわけありません。今後も楽しく読んで頂けると嬉しいです。 (2017年7月20日 13時) (レス) id: feff5c808f (このIDを非表示/違反報告)
コハル - すっごくおもしろいです!応援してます!!がんばってください!!! (2017年7月18日 19時) (レス) id: ac42cc4477 (このIDを非表示/違反報告)
オビ大好き(プロフ) - ハルさん» とても力になるコメント、応援有難うございます!なるべく早く、沢山更新できるよう頑張ります。なので楽しみに待って頂けると嬉しいです。また、意見や良かった感想など教えて頂けると嬉しいです。これからも楽しんで読んで頂けるよう頑張ります。 (2017年6月1日 23時) (レス) id: feff5c808f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:クリオロ | 作成日時:2017年5月3日 17時

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