【ヒロアカ】二人の歌姫 (ページ14)

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十話ページ14

(人1)side
いける！

(人1)「デク！勝己の腕を掴んで！」

そう言うと、デクはその通りに勝己の腕を掴んだ。掴むのを確認した私は、すぐにまた指示を出した。

(人1)「デク！そのまま！絶対放しちゃ駄目よ。そのまま体を後ろに引っ張って！」

そう言うと、でくはその通りに引っ張り始めた。それを見て、私はすぐに、個性の発動準備を始めた。

(人1)「OK。そのままでいてよ」

KICU(？この感じ、何処かで)

お母さん。お願い。友達を、大切な幼馴染を助けるために、力をかして。そう願った私は、大きく深呼吸をした。

ヴィラン「あともう少しなんだ。邪魔をするな！」

KICU「まずい！逃げて！」

ヴィランはそのままデクに襲いかかろうとするけど、そんなこと、私が絶対にさせない！

(人1)「風の名を風の名を

我呼べば応える息吹」

KICU(？歌い出した？)

周りはたぶん、どうしてこんな状況に歌っているのか。不思議でならないと思う。でも、私はただ歌ってるだけじゃない。だって、これが、私自身の個性だから！

(人1)「吹き荒れよ荒れたその後で

光が空を照らすだろう

我らが希望現れし」

私はそう歌うと、すぐに強い風が吹き始めた。そのまま歌い続けると、一つの竜巻ができ始め、そのままヘドロは一本の線のようになった。

KICU「！風！？まさか、この子の」

私の個性は、歌。歌う曲によっては、使える能力が違う。言うなればこれは、万能そのものだ。

そうして歌い終わると同時に、デクの方を向くと、無事に勝己を助けることができたらしい。

(人1)「勝己！デク！」

KICU「！待って！まだ行っては！」

後ろで止める声も聞こえず、私は真っ先に二人の側へと駆け寄ろうとした。そしたら、

「あと少しだったのに、よくも邪魔をしてくれたな！」

(人1)「！」

ヴィランが復活してすぐに、私はそのヴィランに襲われそうになった。隣で、KICUさんとデクと勝己が助けに来ようとするけども、今いる私との距離とでは、間に合わない。

そう思った私は目を瞑った。死ぬ覚悟を決めて。