十六話 ページ20
Aside
A(嘘っ!えっ!?いや、待って!もしかしたら、一度切れてしまったかもしれない。少し確認してみないと!)
そう思いながら、少し後ろを向いてすぐに首に巻き付けている装置に触れて、スイッチのON・OFFをし始めた。
でも、何度やっても、うまく起動する様子はなかった。いつもは起動している時は、小さな音が鳴るはずなのに。何で?
太宰「君、今」
A「う、うるせぇ!ちょっと待ってろ!」
太宰「!その声、聞き違いじゃなかった」
(名前(しまった!つい、苛立って!)
どうしよう!今のでバレたかもしれない!どうしよう!どうしよう!
太宰「君、まさか」
A(もう駄目!)
そう思い、私は強く目を瞑った。そしたら、
「中原幹部」
A「!菊音」
菊音が私の目の前に現れた。いつもは下の名前なのに、今日は敬語でしかも苗字呼びの幹部呼び。
菊音「お話し中失礼したします。梶井さんがお呼びです。こちらは私が引き継ぎますので、中原幹部は梶井さんの元へ」
A「!分かった。ありがとう」
私は菊音の言葉に甘えてすぐに、梶井の元に向かった。菊音が言いたいことは恐らく、今回の私の状況を見て、梶井が呼んでいると嘘を付いてまで、行くように仕向けてくれたんだ。
正直、菊音の心遣いはとてもありがたい。今、本当にどうしようか、焦ってたところだった。とにかく、急いでこれを梶井に見せて何とかしてもらわないと。
そう思いながら、私はそのまま走って向かった。
太宰side
今の声、確かにAの声だった。先程まで私がずっと話して相手が、中也だと思っていた相手が、Aだった。
菊ちゃんと敦くんが言っていたのは本当だったんだ。彼女は兄弟はおらず、今までずっと、男装姿でマフィアの仕事をしていた。
私の予想は、予感は、外れてはいなかった。外れて欲しかったことが、的中してしまった。
菊音「・・・・・・随分と悔やんだ顔をしているわね。元最年少幹部で元中原幹部の相棒の、太宰治さん」
太宰「・・・・君は」
菊音「申し遅れました。私の名前、黒神菊音。首領の助手、というより側近で、中原幹部の新しい相棒です。よろしくね」
菊に似た女性。Aをこの場から逃がした女性。森さんの側近で、そして、中也の、いや、Aの新しい相棒。
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