【文スト】誘拐されました、助けてください。【中原中也】

Episode.２７ ページ30

・

✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼


太宰「ふふ、Aちゃん、可愛いなぁ」






普段は、マフィアの最上級情報員、又は幹部以上の者しか使うことの出来ない秘密情報が隠されたパソコン室。

異能特務課でも知らない程の情報が詰まっている、いわば“情報の宝庫”だ。


このパソコン室のパソコンには、ヨコハマの全てが詰まっている。


ヨコハマに住む人間、全員の細かな情報ですらも。









そして今太宰は、Aの画像、情報を漁っていた。



太宰「んー、中也はAちゃんに何をしたんだろう？まさか私より誘拐犯の中也を選ぶなんて、思ってもいなかったよ…やっぱり、私がもう少し先に誘拐するべきだったかなぁ」





ぶつぶつ云いながら、【夢咲Aに関する情報書】と書かれているページを、下へ下へとスクロールしていく。









太宰「中也を手玉に取るような情報なんて、ないよねぇ」






早いスピードで退屈そうにページをスクロールしていた太宰の手が、急に止まった。







太宰「あ、ははは、あはははははははは」



そのページを見た瞬間、太宰は笑いをあげる。

パソコン室に居た数人の最上級情報員が、ギョッとして一斉に太宰を見る。






太宰「これは、予想以上だね」







それはただの笑いではない。


何処か、恐ろしい悪魔のような＿＿＿。






・





太宰「このことを云えば、嫌でもAちゃん
を手放さなくちゃいけなくなるねぇ、中也ぁ？」


太宰はパソコンの電源を落として、また笑った。

Episode.２８→←Episode.２６

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す