プロローグ ページ1
「織田っ!」
俺は倒れこむ織田に走る。
そっと抱き抱えると、手にベトリという感覚があった。
血だ。
「中原…」
「喋るんじゃねェ!まだ、助かるかもしれねェんだ!」
「聞け」
織田が、血濡れた手で俺の手を握った。
「“人を救う側になれ”」
「どちらも同じなら、佳い人間になれ。弱者を救い、孤児を守れ。
正義も悪も、どちらもお前には大差ないだろうが…」
「そのほうが、幾分かは、素敵だ」
織田は、俺にそう言って、静かに眠りについた。
“人を救う側になれ”。
「…判った。お前がそう言うなら、俺はそれに従おう」
俺は帽子をその場においた。
これは、もう俺の人生に必要ない。
今までは首領への忠誠心を意味していたが
もう、忠誠を誓う意味もない。
織田の隣におかれていたのは
見覚えのある黒帽子だった。
「……中也……君も、私を置いていくんだね…」
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街うさ - ちゅや推しなのでこのお話大好きです!ポツィとお気に入りしときます! (2019年12月25日 2時) (レス) id: 163054ed53 (このIDを非表示/違反報告)
さばのみそにかん(プロフ) - いっちゃんさん» お褒めのお言葉、ありがとうございます!ご期待に答えられるよう頑張ります! (2019年12月14日 21時) (レス) id: 18d83fcc83 (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん - 面白い!私こういう作品は好きです!更新楽しみにしています!! (2019年12月1日 2時) (レス) id: b69b77c746 (このIDを非表示/違反報告)
さばのみそにかん(プロフ) - 銀桜さん» 相互フォローしました!これからよろしくお願いします! (2019年11月26日 20時) (レス) id: 18d83fcc83 (このIDを非表示/違反報告)
さばのみそにかん(プロフ) - 二次オタコミュ障さん» か、神ですかっ!?そう言っていただき光栄です!ご期待に答えられるようがんばります!コメントありがとうございます! (2019年11月26日 20時) (レス) id: 18d83fcc83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さばのみそにかん | 作成日時:2019年6月17日 19時