蜂蜜の愛の海に溺れています。【中原中也】 短編集

honey１４　[チロルチョコゲヱム]前編 ページ26

- 続き…みたいな？

　カプチーノ様、ふらん様、猫桜様 リクエスト有難うございます！









　「チロルチョコゲヱムって知ってるかァ？」





　何じゃ其れは‥‥‥‥‥‥‥

　聞いたことないぞ。





　「知らないみてェだな。」

　チョコレヱトの包みを開けた中也。




　「口開けろ。」




　云われた通りに開けるとチョコレヱトが入ってきて甘い味が舌を撫でる。



　「噛むなよ。噛んだら負けだ。」

　『え、そんなの何のゲヱムでもないじゃん。』

　「勝ったらそうだな‥‥‥‥‥負けた方は勝った方の云う事を一つ聞く。」

　あ、選択肢を増やすってのは無しだ。





　私の口にずっと入ってるんだったら絶対に負けだよね。

　噛みたいもん。噛みたくなるもん。




　「ンや、其れを俺の口で溶かせ。」

　『は？‥‥‥‥ん。』




　口に柔らかい中也の唇が触れる。

　中也は綺麗な睫毛を下ろし目を瞑っている。




　≪ 負けた方は勝った方の云う事を一つ聞く。≫



　え、厭だ。 中也の云う事なんて聞きたくないよ。


　何かしてみたいことがあるの？って？ないよ。

　何にもないよ。思いつかないよ。







　私は中也の口を舌で開けて、チョコを入れると舌を戻す。

　と、ネロッとしたモノが入ってきて、チョコを戻された。





　「巧ェじゃねェか‥‥‥‥‥‥でも、」


　【 未だ足りねェなァ？ 】

　一回口を離して云うと、又口をつけた。




　すると、後頭部を抑えられて、中也は顔の角度を変える。

　中也は目を開けていて、私は薄目を開いているという状態。



　『‥‥‥ふ‥‥‥‥‥ふぁ‥‥‥‥』


　チョコレヱトを口の中で中也の舌によって溶かされる。





　『‥‥‥‥ふぁふ‥‥‥‥‥‥‥ン‥‥‥‥‥』


　目から生理的な涙が零れ落ちた。





　角度を変えたことで口と口とが食べるように確りと嚙み合う。


　舌の上でチョコを溶かされて噛みたくなってしまう。




　中也の後頭部を抑えるとソファに膝立ちして少し後ろに押し倒す。

　そして、チョコレヱトを中也に送り込み、溶かす。




　その後も入れられて溶かされ、入れて溶かしを続けていた。





　−−−−− 3分後 −−−−−





　口と口とが糸を引きながら離れる。


　ポスっ と私は中也の上に倒れこむ。



　腰の所に手を回して私をギュッと抱きしめると

　中也は耳許に口を寄せてチョコの様に甘い声で囁くのだった。





　【 俺の云う事聞けよ？ お姫様。】

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