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「 嗅がないでくださいっ! 」
片「 すげーいい匂いだから 」
「 絶対そんな事ないです … 」
片「 大丈夫大丈夫。つか、あったけ〜 」
「 直人さんも十分温かいですよ。
お風呂上がりですか? 」
片「 そうだよ、大きい風呂だったね 」
「 3人で入れましたもん 」
片「 …… そっか 」
「 どうかしました … ? 」
片「 Aちゃんもいつか許嫁くんとここ来て一緒に風呂入んのか〜って思っちゃったわけ 」
「 一緒に!?それは有り得ませんよ! 」
驚きのあまり後ろを向きかけた
だって一緒にお風呂入るなんて恥ずかしすぎる
片「 きっとあると思う。
好きな人だったら一緒に入りたいものだよ 」
「 恥ずかしいです … そんなの 」
想像した時の羞恥と結婚相手が好きな人でない悲しさが混ざって頭を垂れるより他なかった
そうしたら
首筋に柔らかい何かが当たった感触がした
片「 やべ … 酒飲んでくるんじゃなかった 」
「 今、何したんで 」
後ろを向くと僅か数十センチ先に直人さんの顔があった
「 、!! 」
その距離はどんどん詰まってくる
逃げようとしても抱きしめられてるから無理
やばい、と思ってキツく目を閉じる
次の瞬間に頬に何かが触れた
それは確実にさっき首筋に触れた物と同等だ
「 、え 」
片「 あ゙ーー 」
「 今、何したんですか … ? 」
片「 ごめん。我慢出来なくてキスしちゃった 」
「 ええ!?き、き、キス?! 」
片「 口にしなかっただけでも許して? 」
「 そういう問題じゃ、! 」
片「 …… 」
「 あ、いや、違うんです!気にしてません! 」
片「 … Aちゃんはあまりにも無防備だよ
これからは気を付けなきゃ 」
「 何から気を付けろと? 」
片「 世の中には俺みたいな狼さんがたくさんいるんだよ? 」
「 でも私、直人さんになら、 」
片「 しー 」
私の唇に直人さんの人差し指があたる
片「 その先まで言われちゃうと歯止めきかないから、ね? 」
「 … 分かりました 」
歯止めって何のことかな?
でも、直人さんが言うなら私は言いませんよ
片「 ただひとつお願いがあるんだけど 」
「 何ですか? 」
片「 このままここで寝てもいい? 」
「 このまま!? 」
片「 だめ? 」
「 … じゃないです 」
片「 ありがと 」
頭ポンポンした直人さんは私の横にある脚を引いてベッドに横になる
そうして片腕を伸ばす
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作者名:優人 | 作成日時:2017年8月10日 1時