perfect world 2

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「 なに ？」



「 …… ユイちゃんとは、会ってなかったん？」


「 へ？ ユイ？」


何で今ここでユイなん？って。



「 … たまたま会う事はあったけど、ちょっと雑談してそれだけやで？」


「たまたまでも会ってたんやね」


寂し気に笑う章大の心情がわかった。


だから、


「 偶然やで？ご飯も行ってないし、大体そんなんもう誘わんでって言うてあるし」


「 なんで、そんなん」


「 当たり前やん、章大に誤解されたないもん」


「 …… ごめん。俺、疑ってた」


「 なんで？ どうゆうことで？」


「 … この2週間、ずっと忠義忙しそうにしてたやろ？ 仕事やとわかってたけどやっぱり不安で、もしかしてユイちゃんと会ってんのかなぁって。
昨夜の電話もユイちゃんが来たからすぐに切ったんかなって」


「 ないない っ、そんな訳あらへんって！
や、電話切ったんには理由があるねんけどっ」


章大の為にって想ってしてる事が裏目に出てるんそんな馬鹿な話はないと思った。



「 理由って？」



おまけに墓穴も掘ってる。


章大の事、不安にさせてるん俺やん。




「 …… 実は、マルから聞いたんよ。
錦 戸亮が婚約を破棄して日本に帰国してるって」


「 亮が … ？」


帰国 … 。

ひとり呟く章大の表情を見つめる。



「 それが理由ってどうゆうことなん？」


「章大に会いに来るかも、って言われた」


「亮が？ なんで、今更 」


「 それはまだ言われへんって。
でも、… 理由はどうあれ、俺いややから。
もしかしてもう錦 戸と会ったんかなって、ひとり想像してもやもやしてな、
勝手なんわかってるけど、その事は章大にはまだ言わんといてってマルにも頼んでて … 、
ほんま勝手な事してごめん っ」



なんか支離滅裂なん、ダサい。

でも、必死で。



「 素直なん褒めてくれたのに。それもごめん 」



そんな俺を章大は優しく抱き締めてくれた。


そして、


「 そんなこと … 、

なぁ、亮が婚約を解消したとか、帰国してるとかどうでもええよ。もし俺に会いに来たとしても。
けど、忠義が嫌なら会わへん。
会わへんから、俺を信じて。不安になんかなる必要はないよ。
── だって、俺には忠義だけが大事なんやもん」



力強い言葉。

魔法の言葉やった。


嬉しい。

嘘みたいに憂鬱やった気持ちが晴れていく。



「 …… うん っ。わかった」


「良かった … 」


ぎゅっと抱き締め合って、キスを交わす。



── 話して、良かった。


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