perfect world 2

25 ページ25

.



「 や、あ 、ごめんっ！ ちゃうねん、それなら声掛けてくれたら良かったのにって思ってん。 って、そことちゃうか … 」


「 … えらい親しそうやし、おーくらの浮気現場おさえたろって渋やんが乗りこもうてノリノリやし、俺ビックリしてなんも言えんくて … 」


動揺しまくりでかっこ悪いねんけど、確かめる勇気も無くてその場から逃げてしもうたん。

「 でもやっぱり気になって … 、
俺が直ぐにライン返してなかったからかなとか、忠義とユイちゃんお似合いやったもんなぁとか、

俺やない方が … っ 、ええんかな って … 」


「えっ、ちょっと待ってや、章 大 っ！」


ぎゅうっと握り締める章 大の手が白くなっているのに気が付いた。

「 話あるからってご飯誘われただけやねんっ。
ほんまそれだけ。内容も章 大と付き合ってる話やし、そんで直ぐ章 大から電話もらって、今やんっ。今 、俺ここにいるんほんま何もないからで … っ、
ごめんっ、俺が軽率やったわ。

章 大を傷付けたんなら本当にごめんっ！」


なんとしてでも誤解を解きたかった。
だからもう必死で。


正直に言おうと思った。


「 あんな、実はユイちゃんとは昔付き合ってた時期があるねん」


「 …… おん、知ってたよ。
だって他のメンバーが話してるの聞いたん。
忠義とあの子が付き合ってたって」


「え？そうやったん … ？」

「 … 俺の方こそ黙っててごめん 」


「や、なんでやねん。章 大が謝る事ないやん？
そっか、… 不安にさせたんなら、ほんまごめん。でも、言わんかったのはやましい気持ちやなくて、もう済んだ事やからなん。

今は章 大だけやし… てか、章 大しかいらん」


だから、俺を信じて。


「 … わかった 」


小さい声でそう答えて、
ぎゅってしがみ付いてくる章 大が愛おしくてたまらない。



不安やったから、俺にしてくれたん？


もしそうなら、

何それ、めっちゃ愛おしい。


なら、尚更 不安にさせたくない。


けれど、


嫉妬してくれてるんなら、嬉しいやなんて。



そんなん絶対に言えへんけど、

喜んでいる自分を否めない。



.

26→←24

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す