#16 ページ16
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貸して、と手を差し出すとしみつに、私の携帯を渡す。
インカメの画面に、私ととしみつ。
と「はい」
『ありがとう』
二人で、撮った写真を見る。
と「ぶれてない？」
『大丈夫。ばっちり』
と「…」
『…』
ぷっ、ととしみつが吹き出す。
と「なんだこれ。なんで今さら写真撮影？」
『ずっと夢だったんだもん』
横を向いて、くくくっと笑っていたとしみつが、私の顔を見る。
あー、かっこいい。
何回会っても全然慣れない。
と「飯。食った？」
『え？…仕事終わりだから、まだ』
と「じゃ、食い行くか」
『えぇ？私と？』
と「お前しかいねえがや」
なんだかご機嫌なとしみつが、また歩き出す。
私とご飯？
なんで？なんで？
混乱しながら、歩き出したとしみつの後を慌てて追う。
と「駅から、歩き？」
『うん。近いし』
と「ふーん。じゃあ乗って」
としみつの後ろ姿しか見ていなかった。
いつのまにか、駅のそばの駐車場に着いていたらしい。
あ、としくんの車だ。
としみつはそのまま運転席に乗り込む。
え、乗っていいんですか？
現実なの？
恐る恐る助手席のドアを開ける。
『…おねがいしまーす』
と「ほい」
私がシートベルトを締めたのを見て、車を発進させる。
と「なに食いたい？」
『ほんとに私とご飯行くの？大丈夫？』
ガチ恋勢だよ？大丈夫？
と「いいの。こないだ行けんかったし」
『？こないだって？』
いつの話だろう。
としみつとご飯に行けなかった状況に、まったく心当たりがない。
としみつは、髪の毛をくしゃっと触って、
と「なんでもない」
と呟いた。
もう時間がだいぶ遅くて、あまり店がやっていない。
しょうがねーかって、ハンバーグ屋さんに適当に入る。
と「ごめん、こんなとこで」
『なんで？ハンバーグ大好き』
ていうかとしみつとご飯に行けるなら、すき家でもいい。
むしろ食べずに見つめていたい。
うきうきメニューを選ぶ。
と「おもしれえ奴だよな」
『誰？私？』
顔を上げると、としみつは頬杖ついて私を見ていた。
わぁ。恥ずかし。
と「なんで俺推しなの？」
『えぇぇ…なんでって、そんな簡単に言葉にできない…ちょっと待って』
なぜ推しなのか。
かっこいいし、可愛いし、おもしろいしポンコツだし歌上手いし熱いしかっこいいし可愛いし…
だめだ。こんなこと言ったら確実にまた引かれてしまう。
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こは(プロフ) - 胸が…ぎゅーーーってなった……すきです…ありがとうございました…（?） (2020年4月23日 12時) (
レス) id: 78e7bcbdad (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - う、うわぁ、ありがとうございます、ちゅっちゅさんの文才ありすぎ羨ましいです、、、頑張ります泣 (2019年7月19日 8時) (レス) id: f2a0ee3fb7 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅっちゅ(プロフ) - ぴさん» ぴさんの見てます！（笑）がんばってください（笑）ありがとうございます！！ (2019年7月19日 1時) (レス) id: 28ddd181e2 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - 何回読んでもキュンキュンさせられます！ (2019年7月13日 1時) (レス) id: af508cf9f8 (このIDを非表示/違反報告)
ハルキ(プロフ) - キュンキュンが止まらない作品でした！ありがとうございます！また新たな作品も楽しみにしております！ (2019年7月12日 7時) (レス) id: 08df1f4a97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゅっちゅ
| 作成日時：2019年6月12日 1時
