ありがとう ページ43
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じんわりと広がるような優しい声音
力が抜けて ほっ とした
その隙にわたしを抱き寄せて
あぐらをかいた壱馬先輩の膝の上に乗せられた
…いっつもこの体勢
くっつけるから好きだけど
目の前に壱馬先輩がいるから恥ずかしいの、
壱｢…今更照れてんの？｣
『ちが、』
壱｢俺の目見て｣
『…？』
壱｢俺がいるから｣
『壱馬…先輩？』
壱｢お前がどんな状況になろうと、守るのは俺。助けるのも俺｣
『え…、え？』
突然の壱馬先輩の言葉に
恥ずかしさも忘れて顔を上げて目を合わせる
そしたら顎掴まれてがっちり固定された
…やっぱり壱馬先輩の瞳は魔法だ
１回囚われたら終わり
抜け出せないよ、こんな甘い瞳
壱｢…今までは失うのが怖くて逃げてきたけど、｣
『…？』
壱｢大切にしたいもの、できたから｣
『大切にしたい、もの？』
壱｢俺のそばにいることは、Aにとって大変なことかもしれない｣
『…たいへん、』
壱｢怖い思いしたり、不安になったり、Aが経験したくないこと…きっとたくさんある｣
『…うん』
壱｢でも心配いらねぇ。俺がいる｣
壱馬先輩がどうして今
こんなこと言うのか分からないけど
さっきのことがあってから言われると
とっても安心する
もしかして分かってる？なんて
そこまでエスパーじゃないよね
ありがとう、と言うと
別に、ってお得意のツンで返しながら
わたしを抱きしめた
『壱馬先輩、』
壱｢…ん｣
『…好きです、大好き』
壱｢………ありがとう｣
『……っ、え、！』
まっ、ままま、待って！？
いっ…今まで好きって伝えたら
うるせぇ とか 知ってる とかしか言われなかったのに
あ、あ、ありがとう…って
『今すぐに壱馬先輩のお顔が見たいです！』
壱｢絶対見んな｣
『いっ、一瞬でいいから！』
壱｢絶対嫌だ｣
『あの…壱馬先輩』
壱｢…んだよ｣
『もしかして、ですよ？…照れてたり、します？』
壱｢…っ、はぁ！？｣
そう聞いた途端、ばっ！とわたしを離して
頬を両側に思いっきり引っ張った
壱｢いつからそんな生意気なこと言うようになったんかなぁ？うちのクマは｣
『いっ、いひゃ…っ』
壱｢…くそ、｣
壱馬先輩は視線を外して唇を結んだ
ほっぺが少しだけ赤らんでる気がするのは
気のせいじゃ…ないよね？
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美憂(プロフ) - 超楽しかった。最近ランペにハマり始めてましてる私にとってはニヤニヤしながら読みました！続きももちろん読みます！ (2020年9月22日 10時) (
レス) id: 35846edb09 (このIDを非表示/違反報告)
はなこ(プロフ) - すっごく面白かったです！！俺様壱馬くん最高です！！キュンキュンしっぱなしでした！！ (2019年8月24日 21時) (レス) id: 26fdb241fb (このIDを非表示/違反報告)
ほくちゃん(プロフ) - このおはなし大好きです(^^)迷子の男の子、息子と同じ名前でめちゃめちゃびっくりしました！！そして勝手に嬉しくなりました！ (2019年7月24日 23時) (レス) id: 070cdb389c (このIDを非表示/違反報告)
プリン - めっちゃ面白かったです！1番好きなのは北ちゃんとかずま君が取り合ってるところです！！ホントにサイコ―でした！！これからも新しいお話作ってください！！応援しています！！！ (2019年7月22日 20時) (レス) id: 1bd7c0e833 (このIDを非表示/違反報告)
RMPGLOVE - めっちゃ泣けました。本当に感動しました！！！！ (2019年3月3日 10時) (レス) id: 62ace1acba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れもん
| 作成日時：2018年8月28日 18時
