filter 38. ページ38
龍友side.
台湾でのライブを無事に終えて
日本に帰ってきた。
また頑張ろうってメンバーと話して解散して
急いで家に帰った。
急ぐ理由なんてただ一つで。
笑顔を思い浮かべて歩いた。
マンションの入口に人影。
誰やろ。
近づくにつれてはっきりとしてくる人影。
龍｢…あれ、もしかして｣
周｢…こんばんは｣
Aの友だち、周平くんだった。
この感じはAじゃなくて俺に用？
周｢時間、大丈夫ですか｣
龍｢大丈夫やで。どうした？｣
周｢俺、Aに告白しました。Aを幸せにしたくて｣
龍｢…そうなんや｣
周｢いつまでもハッキリしない奴とは違います。俺は、誰よりもAを幸せにする自信がある｣
グサ、と胸に何かが刺さる気がした。
…いいな、同い年で同じ大学っていうのは。
周｢だからお願いです。これ以上、Aを振り回すのはやめてください。遊びなら…｣
龍｢…遊び？｣
ふざけんな。
Aのこと遊びやって？
遊びやったら、こんなに大切にしてへんわ。
龍｢…周平くん、言うとくけど遊びなんかやない。Aは唯一無二や｣
周｢…じゃあ、どうしてAの気持ちに応えてやらないんですか｣
龍｢それは…ただの俺のわがままや｣
周｢わがまま？｣
龍｢男らしくない俺の、わがまま｣
周平くんは納得いってない顔をしてたけど
急にすいませんでした、と言って帰っていった。
…いいな。
あんなにまっすぐ誰かに気持ちをぶつけられるの。
俺も、まっすぐに…。
『龍友くん？』
エレベーターで家の階まであがって扉が開いた時
扉の前にAの姿。
会いたかった、って思うのは
間違ってるんやろか。
龍｢ただいま〜。寂しかったやろ？｣
『寂しくな…くもなかったけど』
龍｢どっか行くん？｣
『ちょっとコンビニ』
龍｢ついてくわ｣
『龍友くんも何か買うの？』
龍｢ううん。心配やから｣
『…お父さんみたい』
龍｢もう1回言ってみ？｣
『…なんでもない笑』
はぁ、この感じ。
安心する。
ずっと隣にいてほしいような安心感に包まれる。
…こんなにかわいかったら
そりゃ、周平くんも好きになるわな。
Aは俺やなくたって
幸せになれるんやもんな…。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1489人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なかむらー(プロフ) - この小説大好きです!!ε=ヾ(*~▽~)ノ龍友くんカッコいいですよね…(〃▽〃)出来ればなんですが、ミユちゃんと玲於の話も読みたいです!!お願いします(*^^*) (2017年10月25日 13時) (携帯から) (
レス) id: c55153cb3e (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - このお話に登場した ミユさんと玲於くんのお話も見てみたいな…なんて読みながら思ってしまいました笑やっぱり れもんさんのお話ダイスキです (2017年8月17日 12時) (レス) id: 248cb8d3b5 (このIDを非表示/違反報告)
陽菜 - 私、このお話大好きです！できたら、続き読みたかったなぁ〜。なんて思ってます。 (2017年8月13日 18時) (レス) id: 9c6d73e990 (このIDを非表示/違反報告)
赤髪蓮(プロフ) - 私も２回目のひるなかで寝ちゃって友達に怒られましたw (2017年6月30日 20時) (レス) id: 6d39cb2fd3 (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - SHiZUKAさん» いいお話が思い浮かんだら龍友くんのお話書くつもりです！その時はまたよろしくお願いします(*^^*) (2017年5月25日 0時) (レス) id: 67ec8e2b72 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れもん
| 作成日時：2017年4月29日 15時
