秘められた恋が叶うまで【G's】

塵 ページ14

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まず涼太くんと龍友くんを見送って
次に亜嵐くんとメンディーさんを見送る

佐野さんは部屋に戻ったし
隼くんとなかつかゆうたさんは起きてこない
隼くんも予定は午後から
起こす必要もない

食器の片付けしながら
今日をどう過ごすか考える
作りすぎだと思ったのに
やっぱり男の人たち

このペースだったら残らないから
食材買いに行きたい

…え、でもわたしお金どうしよう
働かざる者食うべからずだよ
家賃光熱費はいらないって言われたけど
食費は？






『買い物さえ行けない…』


裕｢一緒に行きます？｣


『いや、そんな…ひゃあっ！？』


裕｢…え笑｣






ナチュラルに会話してしまった…
いつの間にか起きてきてたなかつかゆうたさん
今は9時だ

冷蔵庫から水を取り出して
わたしの驚きように笑ってる






裕｢おはようは無視なのに今のは聞こえるんすね笑｣


『え、言ってました！？ごめんなさい、考え事してて…』


裕｢いや、いいっすけど｣






水を持ってリビングに戻るなかつかゆうたさん
ソファに座ってテレビをつけた
昨日気づかなかったけど後ろから見たら
頭のてっぺんオレンジ色だ

え、え、それ以外は黒髪なのに
元々オレンジ色だったの？

食器の泡を流しながら見てたら
不意になかつかゆうたさんが振り向いた
いきなりのことに息が詰まる






裕｢ええ匂いする。ご飯？｣


『あ、作ったんです…』


裕｢え、食べたい！俺の分あります？｣


『あります』


裕｢っしゃー、休みの日にご飯あんの久々やな｣






ちょっとだけるんるんしながら
席に着くなかつかゆうたさん

…かわいい

朝ご飯を並べ終わると
うまそ〜って言ってから
丁寧にいただきますって手を合わせて食べ出した

一口食べるごとに うま！うま！ って言ってくれるから
なんだかうれしくなっちゃった






裕｢シェフっすね、天才やわ｣


『おばあちゃんの手伝いしてたから』


裕｢えーっと、なんやっけ。葉子さんや｣


『知ってるんですか？』


裕｢知ってるも何も何回か会ったことあるからな｣






知らなかった
会いに来てたってこと？






裕｢大丈夫？｣


『…？』


裕｢みんな見た目いかついじゃないすか。怖かったりせぇへん？｣


『あ、怖くは…ないです』


裕｢ここも家だって思ってもらっていいんで。俺らのことは塵だとでも思ってれば｣


『塵？笑』






そう、塵。ちっちゃいゴミや

そう言って笑うなかつかゆうたさんは
柔らかいオーラを纏ってた




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