検索窓
今日:7 hit、昨日:24 hit、合計:621,161 hit

半径5メートル ページ36

.




6階について、帰る会社の人たちに挨拶をした

何故かみんなわたしの名前知ってるの
受付の前は基本的にみんな通るからかなぁって
考えながら企画部を覗いた

デスクには玲於さんとほっくんの姿はなくて
あれ?ってきょろきょろした時だった






樹「何してんすか?」


『きゃあ!?びっ…くりした…』


樹「俺に用?」


『違います…!ほっくんと玲於さんに用!』


樹「北人さん、まだ帰れないですよ」


『知ってる。だから差し入れ買ってきたの』


樹「ふ〜ん。だから北人さんと玲於さんに、ね」


『樹、くんは…残業?』


樹「優秀な先輩のおかげでもう帰れます」


『そ、か…』






ほっくんたちは?って聞こうとしたけど
その前に樹くんにシュークリームを渡すかどうか悩んだ

残業しないなら…とも思うし
でも、2人にだけ買ってきたみたいになってて
樹くんにいじわるしてるみたいにも思えるし…

樹くんも残業だと思った、って
軽い感じで渡せば大丈夫だよね、!






『樹くん!』


樹「ん?」


『これ…お仕事お疲れさま、です』


樹「……俺に?」


『いっ、樹くんも残業かと思ってたから…!あの、特別変な意味とかないから、!』


樹「…あり、がと」






シュークリームとコーヒーを受け取る時
わざとわたしの手まで包み込む

あんなことされた後だから
体がこわばっちゃって
すぐに手を引っ込めようとしたけど

ありがとう、と言った樹くんの表情が
初めてシュークリームを見たみたいな
何だかびっくりしてるような、不思議な表情だったから
思わずその顔を見つめてしまった






樹「…半径5メートル」


『え?』


樹「離れて欲しいんじゃなかったの?」


『あっ…、』


樹「そうやって油断してたら、また昨日みたいなことしちゃいますよ」


『…っ、やっぱりシュークリーム返して!わたしが食べる!!』


樹「嫌です、絶対返しません」






わたしが樹くんの手からシュークリームを取ろうとしたら
ひょいっと上にあげて楽しそうに笑う

笑顔を見たら
胸が きゅん… って
音が鳴ったようだった






樹「おいしく食べますね」


『…どーぞ』


樹「北人さんたちは奥の小会議室です」


『ありがとうっ!』


樹「来週の土曜日、楽しみにしてます」






そう言って帰って言った

来週の土曜日…?
あ、家具見に行く約束だ…!!

樹くんと2人でお出かけなんて…
今からどうなるか不安だよ、




.

ハンカチ→←差し入れ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (377 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1955人がお気に入り
設定タグ:THERAMPAGE , 吉野北人 , 藤原樹   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

れもん(プロフ) - のあさん» そう思ってくれてうれしいです( ; ; ) (2019年7月14日 18時) (レス) id: 670a6ca50d (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - cさん» まだ終わらないので今後も楽しみにしててください! (2019年7月14日 18時) (レス) id: 670a6ca50d (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - 時雨さん» なりますよね( .. ) まだまだ北人くんはこんなでは終わらないので楽しみにしててください! (2019年7月14日 18時) (レス) id: 670a6ca50d (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - リオナさん» 今後も読んでくださいね( ; ; ) ありがとうございます! (2019年7月14日 18時) (レス) id: 670a6ca50d (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - mnyny1さん» ありがとうございます、頑張ります! (2019年7月14日 18時) (レス) id: 670a6ca50d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:れもん | 作成日時:2019年6月15日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。