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どうかしてる ページ46

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なにかまずいことを聞いてしまったのかと不安になる
樹くん、と呼ぼうとしたら
いつもの様子に戻った樹くんがふと手を伸ばしてきた

ふに、といきなりわたしの頬に触れる






樹「今日、いつもとメイク違うでしょ」


『え、なんでわかったの…』


樹「Aさんのことよく見てるから」


『見っ…?』


樹「仕事モードのAさんもいいけど、休みのAさんもいいね」






さらりとナチュラルに褒めてくる
これがほっくんなら
素直に ありがとう って言えるのに
樹くんだと何故か…言葉が出ない

ありがとう って、言えばいいのに






樹「それ飲んだら手伝って」


『うっ、うん…。あ、コップわたしが洗う』


樹「いいですよ、俺の家だし」


『おいしいの作ってもらったし。ちょっとしたお返し』


樹「じゃあ、お願いします」






樹くんからマグカップを受け取る
わたしもすぐに飲み干して
マグカップ2つを洗いに行った

キッチンからは
買ってきた本棚の組み立て方を真剣に読んでる樹くんが見える

こう見ると…かっこいいな
ちゃんと意識してなかったけど
樹くんって実はとんでもなくかっこいいんじゃ…?

わたし、贅沢だ
からかわれてるとしても
こんなかっこいい人に かわいい とか言ってもらえたり
優しくしてもらってるんだもん

ちょっとした贅沢だ

ふきんで拭いて
マグカップをどこにしまうか聞こうと顔を上げたら
樹くんがテーブルに頬杖をついてこっちを見てた

なっ…なに…!?






樹「結婚したらこんな感じなんですね」


『…へ?』


樹「なんでもないです。早く戻ってきて」






唐突な言葉にマグカップのしまう場所を聞くのも忘れる
結婚、なんて意識したこともないのに
…だめだ、顔に熱が集まってる
絶対赤い、今樹くんの前に出れない






樹「ねぇ、遅い」


『っ!? ちょっとこっち来な…、!』


樹「…あ、」






キッチンまで来た樹くんが
さっきしたようにわたしの頬に触れる
その樹くんの指先でさえも熱い気がして
また、不整脈






樹「…照れてる」


『ち…がう、』


樹「すぐ顔真っ赤になりますよね」


『い、嫌なんだけど…』


樹「俺も嫌」


『…え?』


樹「他の男にもこんな顔されんの嫌。俺の前だけだったら…いいのに」






恥ずかしくて樹くんの指から逃げたいのに
触れられるのが嫌じゃないなんて
むしろもっと触れてほしいなんて

わたし、どうかしてる




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設定タグ:THERAMPAGE , 吉野北人 , 藤原樹   
作品ジャンル:恋愛
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れもん(プロフ) - のあさん» そう思ってくれてうれしいです( ; ; ) (2019年7月14日 18時) (レス) id: 670a6ca50d (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - cさん» まだ終わらないので今後も楽しみにしててください! (2019年7月14日 18時) (レス) id: 670a6ca50d (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - 時雨さん» なりますよね( .. ) まだまだ北人くんはこんなでは終わらないので楽しみにしててください! (2019年7月14日 18時) (レス) id: 670a6ca50d (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - リオナさん» 今後も読んでくださいね( ; ; ) ありがとうございます! (2019年7月14日 18時) (レス) id: 670a6ca50d (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - mnyny1さん» ありがとうございます、頑張ります! (2019年7月14日 18時) (レス) id: 670a6ca50d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れもん | 作成日時:2019年6月15日 19時

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