Heart 23. ページ23
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ぱち、
いきなり意識がはっきりとした。
ごろん、と横を向いて瞬きを数回。
…あれ?
わたしのベッドだ。
寝るの大好きだから
広くてちょっと高いベッドを買った。
…おかしいな。
わたし、ランペのみんなとご飯食べに行って
みんながここのお酒美味しいよって勧めてくれるから
断れなくて全部飲んじゃった。
そしたら、フワフワしてきて
わたし…
『寝ちゃったの、?』
もしそうだとしたら
誰かが運んできてくれたことになる。
誰だろう、壱馬くんかな。
ベッドから起き上がって
寝室のドアを開けたら
キッチンの方から物音がする。
まだ、いる?
キッチンに行く前に
玄関を覗いたら、誰よりも見慣れた靴。
信じられなくて
でもたぶん、信じなきゃいけなくて。
キッチンまで小走り。
『れっ…、玲於くん!』
玲「っ…!びっ、くりした…」
…玲於くん、
玲於くん、玲於くん。
『…どうして?』
玲「電話したら壱馬が出て、来てくれって言われて、行ったら爆睡してて、今」
『壱馬くん…なんで玲於くんに、』
玲「…寝る前、俺の名前呼んでたんだって」
…玲於くんの、名前?
え、え…。
それってものすごく恥ずかしいやつじゃ…。
玲「頭とか痛くない?」
『あっ、うん…。弱いのばっかりだったから平気』
玲「そっか。これ、Aちゃんが好きなオレンジティー。飲んで」
『玲於くんが…作ってくれたの?』
玲「お湯沸かしてティーパック入れただけだけど…」
玲於くんから渡されたティーパック。
すごくいい匂いがして
この匂いだけで3時間は幸せに浸れる。
玲「そっち、座って」
『はいっ、』
…おかしいな。
わたしの家なのに玲於くんの言う通りにしちゃってる。
わたしの家…
わたしの家に、玲於くんがいる?
だ、大問題じゃないですか…!!
部屋をぐるっと見渡しても変なとこはないし、散らかってない。
玲「…なにしてんの?」
『なっ、なんでもない』
とりあえず、玲於くんに引かれない部屋でよかった…。
玲於くんがさした場所に座って
テーブルにティーカップを置いた。
玲「これから、お説教です」
えーっと…、お説教?
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そると(プロフ) - れもんさん、いつも泣きながら読ませていただいてます( ; ; )テーマソングがFlow Backのところからもう神です、Flow Backのこと知らなかったのですがこのお話で虜になりました( ; ; )れもんさんもFB好きなんですか??もう歌がお話と合いすぎてて号泣です( ; ; ) (2019年4月7日 19時) (レス) id: 4b01de9b6f (このIDを非表示/違反報告)
サノオミ(プロフ) - 続きが毎回早く読みたくてウズウズします(T_T)だいすきですこのお話!!!!更新楽しみにしてます! (2017年9月2日 22時) (レス) id: 3039c62ac7 (このIDを非表示/違反報告)
咲 陽(プロフ) - わわわわわとろけます、どうしたらいいですかれもん様( ; ; )どうしてこんなに死なせる作品を書くんですかあー!!!あーとろけちゃいますどうしよう() (2017年8月31日 16時) (レス) id: b57c603971 (このIDを非表示/違反報告)
toypochi(プロフ) - うわ〜(´>///<`)ニヤニヤが止まりませんっ!Twitterのa−nationといい本当にれもんさん神です!大好き!応援してます!あっちでもこっちでも感想書いちゃってごめんなさいっw (2017年8月28日 2時) (レス) id: a33578bb42 (このIDを非表示/違反報告)
あぽ(プロフ) - 応援してます!! (2017年8月25日 19時) (レス) id: db5ff86ad6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れもん | 作成日時:2017年8月16日 10時