星屑ハートブレイカー 【佐野玲於】

Heart 11. ページ11

.




うまっ！ って目の前で美味しそうにもぐもぐする玲於くん。


美味しそうに食べることはいいことだよね、うん。

きっとね、作った人も嬉しいと思うの。




…でもね？






『なんでハンバーガーなの…』


玲｢食いたかったから｣






夜ごはんだよ？


わたし、一応女の子だよ？




軽めのもの頼んだけど

頑張って体重増えないようにしてるのに。






玲｢食べないの？｣


『…食べる』






お腹すいてるし

せっかく玲於くんが連れてきてくれたお店だもん。



ハンバーガーと一緒に頼んだカルピス

ごくんごくんって飲む玲於くん。


ふとした時にね、すごく思うの。





わたし、玲於くんのことが大好きって。






玲｢…なに？｣


『な、んでもないデス』


玲｢…どう、そっちは｣






そっち…って

ランペのこと言ってるのかな。






『えっと…、みんな気さくでいい人たちだよ』


玲｢それは知ってんだよ｣


『えーっ、と…？』


玲｢お前がどうなんだよ｣






…わたし？


もしかして、ちょっと心配してくれてたりする？






『まだ、慣れなくてちょっと疲れるけど…。お仕事は楽しいよ』


玲｢楽しいならよかったじゃん｣






少しだけ


にこってした玲於くん。




もし、心配してくれてたんだったら


嬉しいな、優しいな。






玲｢何言われても着いて行ったりとかしちゃだめだからね｣


『…どういう、』


玲｢お前、鈍いんだから。遊ばれないでねって｣


『…わたしランペの皆と遊びに行くこと無いと思う、』


玲｢そういう意味じゃねぇよ、ばかだなぁ｣






…どういう意味なんだろう。


なあに？って聞いても

もういい。って教えてくれない玲於くん。




…あ、


わたし今、玲於くんと普通に話せてるかも。



ハンバーガー食べ終わった玲於くんは

ポテトをつまんでる。




ひたすらポテト見つめながら

もぐもぐする玲於くんの顔は

びっくりするぐらいかっこよくて


真っ白で綺麗な肌に

その肌に映えるホクロ


柔らかい眉も

お人形さんみたいにくっきり二重な瞳も

高い鼻も



玲於くんを造り上げてる全てが

きらきら輝いて見えるの。






玲｢…なに｣


『え？』


玲｢めっちゃ俺のこと見てんじゃん。なに？｣


『あ、え？ごめん、無意識…』


玲｢だから…タチ悪いんだって、それ｣






無意識って、玲於くんにとってタチ悪い…ってこと？




.

Heart 12.→←Heart 10.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す