貴方には言わない (ページ1)

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① ページ1

瀬戸 A

性別女

年齢不詳

身長体重不詳

異能力不詳

所属不詳

その他プロの狙撃手

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「ンだよコレ」

机の上に置かれた資料を見て黒い帽子を被った男が舌打ちをする。

「さぁ？」

包帯を体、顔中に巻いた黒ずくめの男が答える。

「こんな少ねェ情報で拘束は無理があるだろうが」

「うん。拘束、どころか顔も見る事すら出来ないだろうね」

そう言いながら黒ずくめの男は立ち上がり感情の無い瞳で何かを見つめる。

「けれど、『僕達で』となれば話は別だ」

帽子をかぶった男はその言葉に喉を鳴らして言った。

「解決策があンならとっとと言えや糞太宰」

＿＿＿＿とある武器庫にて

「おい！！そっちはどうだ！！！」

「居ねぇ！何処にも居ねぇぞ！！」

？？？「あ゛〜るっさいねほんと」

「いた！！居たぞ！！！南東だ！！撃て！！」

ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ

暗闇の中を何百の銃弾が一点に集中する。

だがその音は2分で消え失せた。
否、何秒であったかもしれない。

暫くして1人の女の影が見えた。

「おい、突っ立てねぇと行くぞ」

「中也って脳味噌まで小さいの？まだ早いでしょ」

黒ずくめの男＿＿太宰治が双眼鏡を取り出す。

「あ？それで観察するってか？気色悪ぃ」

帽子の男＿＿中原中也が太宰を睨みつけた。

太宰「あ！こっち見た！」

太宰が嬉しそうに声をあげる。

中也「バレてんじゃねぇか糞！」

五月蝿いなーとあしらう太宰の顔が真剣なものに変わる。

太宰「中也、伏せろ」

次の瞬間2人の頭のすぐ真上を銃弾が通り過ぎた。

中也「俺に命令してんじゃねェ」

太宰「そんな事より今何が起こったか分かってる？脳筋」

中也「は、当たり前だろ馬鹿。手前のせいで狙撃されたんだよ」

ｺﾂ…ｺﾂ…

太宰「来た」

中也はその言葉で太宰は誘き寄せるのが目的だったんだろうと理解した。

流石は裏の社会で名を轟かせる双黒、と言おうか。

ｺﾂ

足音が目の前の物陰で止まる。

？？？「＿＿なんで避けれたかなぁ」

？？？「まぁ私、近距離は苦手だからね」

双黒と1人の狙撃手。

この3人の出会いが物語の歯車を動かすきっかけとなる。