限界ヲタク ページ9
「しんどいです……」
あれから一年間が経過した。
そろそろオシストの身体の魔力にも余裕が出来てきて、一日三回世界を移動することが出来るようになってきた。
が。
「うう……マールドさん……マールドさんの顔が見たい……」
すっかり気力が尽きかけてきたオシストの顔は、かなり痩せ細っていた。
「うう……マールドさんの優しい声に慰められたい……あの着痩せマッチョな肌に包まれて褒められたい……あの穏やかな太陽の香りに包まれて眠りたい……マールドさんのあの鋭い眼光で見つめられたい……あの神々しくて力強い魔法を隣で見ていたい……」
そんな物量の多いうわ言を、恍惚としている痩せ細った表情で呟きながらふらふらと飛行する。
「はあ……」
オシストの願いはただ一つ。
「……早くマールドさんに会いたい……」
そんな切実な呟きと共に、オシストは次の世界へと旅立っていく。
そんな彼女を遠目に見つけた人物が、一人だけ存在していた。
「……まだ会えとらんのか……踏ん張り所やな……」
少し悲しげな表情の彼女は、オシストが消えたのを確認して身を翻し歩いていった。
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アスナ(復活)(プロフ) - 作品見ました!すごい面白くて引き込まれちゃいました! 更新頑張って下さい! (12月10日 11時) (レス) @page41 id: bbcff10712 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クロロフィル@深緑の指揮者 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ugt8ragist4/
作成日時:2023年6月25日 8時