【クロスオーバー】失われし決意を探して【アンテ×鬼滅の刃】 (ページ3)

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捜索ページ3

｢マールドさん……！｣

瓦礫が完全に片付けられたが、その中にはマールドの姿はやはり無かった。

｢……何があったんだ｣
｢あ……サンズ、さん……｣

いつの間にか隣に立っていたサンズに、涙目のまま縋るように泣きついた。

｢マールドさんが……っ、巻き込まれて、いなくなったんです……！｣
｢ッ……！｣

暗闇に浮かぶ瞳が極限まで小さくなる。

しかしサンズは平静を装い、オシストに問い返す。

｢……遺体は？｣
｢見つかってません……ひぐっ……｣
｢……へぇ｣

泣きじゃくるオシストの横で、サンズは顎に手を当て何かを考え始める。

｢……？｣
｢んー……なぁ、オシスト｣
｢はい……？｣
｢……本当に、マールドは｢死んだ｣のか？｣
｢え……｣

思い返してみる。

あの時マールドは、崩壊するマンションの瓦礫に飲み込まれた。

だが、その体は未だ発見されていない。

｢……死んで、いない……？｣
｢あぁ、ってか今までのアイツ思い返してみろよ。……二回も急にいなくなったろ｣
｢……あー……｣

その言葉で粗方察したらしいオシストは、涙を引っ込め額に手を当てる。

｢わかったろ？｣
｢……十中八九異世界転移してますねこれ……｣
｢マールドだからな｣

思考放棄のように思えるが、それがマールドである。

マールドが火事や瓦礫程度で死ぬ筈がない。

そんなことも見えなくなるほど自分は混乱していたのかと、笑いたくなってくる。

｢あはは……いえ、今はいち早くマールドさんを探さなくては｣
｢だな｣

そうと決まれば話は早い。

｢ひとまず知り合いの方から声を掛けてきます。もしかしたら何か知っているかも……｣
｢おう、行ってこい。こっちはアルフィーに頼んでくる｣
｢お願いします｣

刹那オシストの足元に浮かんだのは、深緑の魔法陣。

くるくると回るそれがオシストの身体を緑の光で包み込み、やがて彼女を別次元へと運んだ。

｢……無事でいてくれよ｣

サンズもまた、その場から掻き消えたのだった。