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「鬼」 ページ16

戦闘開始から、一時間が経過する。

「ぐっ……!」
「本当にしぶといねぇ君? 本当に人間かい?」
「さぁな!」

童磨から発せられる全く心の入っていない上辺だけの言葉に、乾いた笑みしか返せない。

「やはりお前は死ぬべきではない! 鬼になれ!」
「やだよ、つーか鬼って何だよ!」

何度も勧誘してくる猗窩座に苛立ちのまま腕を振ってナイフで腕を斬る。

「!」
「チッ……再生が速い……」
「呼吸も使わずに俺の腕を斬るとは……やはり鬼に」
「断る!」

怒号を飛ばす間にも、斬れた傍から腕が生えてきて元に戻ってしまう。
ダメージなんてあってないようなものである。

「……」
「ひぃぃこっち見たぁぁ」

黒死牟の無言の斬撃が、怯える半天狗の声と共に飛んでくる。

「っ、がっ……」
「ウヒョッ、もっと苦しむ顔をお見せなさい!」
「やだね……!」

咄嗟にバリアを全方位に展開し、閉じ籠り血鬼術を防ぎつつケチャップによって魔力を補給する。

それと同時に、マールドは思考を深めていく。

……鬼、というのは……マールドの目の前に立ち塞がるこいつらのことを言うのであろうか。

恐らくは一人遠くから眺めているだけのスーツ姿の男がリーダー、ないしはボスなのだろうか。
命令をいち早く聞き入れたことから、恐らく最高位の鬼ではないか?

とするともし、彼らが眷属であるとするならば、その始祖である奴を殺せば全て終わるのでは?

「……狙うはあいつか」
「さぁ! 俺ともっともっと戦え!」
「断りたいが」

マールドとて戦闘狂な訳ではないのである。

猗窩座を無視して飛び出した先は、あのスーツの男。

「……!」
「ずあっ!」

全身骨折の散見される身体にムチ打ち、光と炎を纏ったナイフを振り抜く。

「……ぐっ……! 貴様……!」
「……!」

刹那、男から飛び出した大量の硬質な触手によりマールドのナイフは防がれる。

「擬似的な太陽光……!」
「ん?」

マールドとしてはただ何となく組み合わせやすい二つの魔法を合わせただけに過ぎないのだが、どうやらこの場合、想像以上に効果が見られたようだ。

「……太陽……どことなく吸血鬼に似てるな」

苦笑するマールドの脳内では、さてどうしたものかと高速脳内会議が継続中なのであった。

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設定タグ:UNDERTALE , 鬼滅の刃 , クロスオーバー   
作品ジャンル:ファンタジー
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アスナ(復活)(プロフ) - 作品見ました!すごい面白くて引き込まれちゃいました! 更新頑張って下さい! (12月10日 11時) (レス) @page41 id: bbcff10712 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:クロロフィル@深緑の指揮者 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ugt8ragist4/  
作成日時:2023年6月25日 8時

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