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 とにかくごめん、と頭を下げる彼に、Aは少し困ってしまった。赤の他人にここまで謝られるとかいう状況自体初めてで、とりあえずこの状況を何とか脱却したかった。

 「ええと、とにかく怒ってはいないので……」

 深めに被っていた帽子の鍔を上げ、Aは笑ってみせた。

 「うん、ごめんね本当に。それじゃ」

 そう言った青年と別れて程なくして、Aは彼と出会った地点からそう進まないうちに立ち往生した。

 「……ふえぇ」

 マンガみたいな声を上げてしまう。方向音痴が祟り、道が分からなくなったのだ。
 道の端っこでスマホと睨めっこし、きょろきょろしていると、「あのお」と遠慮がちに、聞き覚えのある声がした。

 「?」

 声の方を見ると、先程肩を掴んできたあの青年が立っていた。

 「もしかして、道に迷ってる?俺、この辺りに土地勘あるから、良かったらお詫びも兼ねて道案内しようか?」

 「ええと……」

 「ごめんね、こういうこと言うの凄い厚かましいのは分かってるんだけどさ、でもやっぱりね、いきなりああいうことしちゃって怖がらせたと思うし、それに困ってる女の子はちょっと放っておけないし……」

 正直に言おう。まず青年は、どう見ても不審者のいでたちである。
 帽子にメガネ、暗いトーンの服。そしてAは彼のことを知らない。ついでに、「女の子を放っておけない」という言葉がもう怖い。
 思わずじりじりと後ずさってしまう。

 「うわぁごめんっ、そんなに嫌だった?新入生っぽいから改めて声かけただけなんだけど、一応俺OBだからさ」

 「OB?」

 本を数冊入れた学院指定のトートバッグには、夢ノ咲学院のロゴが印刷されている。夢ノ咲学院の卒業生ということだろうか。

 「そうそう。アイドル科のOBなんだよね。君は普通科?」

 「いえ、プロデュース科ですけど……」

 「本当?じゃああんずちゃんの後輩になる訳だ」

 あんず、その名前はAにもなじんできた名前だ。プロデュース科に在籍するプロデューサー、ふたつ年上の先輩にあたる。

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Chris(プロフ) - 冬枯さん» 元々あんスタ知ったこと自体ツキウタ。がきっかけで、あんスタ→ツキウタ。→あんスタ(今)みたいな感じなんです。製本も、とりあえず自分用に作ってみて、満足行く出来なら頒布に出そうかな、くらいなので本当におかまいなく……>< Musicの星5千秋は大変でした^^; (2021年1月10日 11時) (レス) id: 313ba381d4 (このIDを非表示/違反報告)
冬枯(プロフ) - 本欲しい…でも無理そう…面目ない… 主さんツキウタ。ご存知だったんですね!まだツキアニ。2を見た程度で何も知りませんが少しずつ知る予定です。☆5千秋おめでとうございます!更新しつつはヤバいっすね…!これからも応援してます! (2021年1月9日 14時) (レス) id: ec10afebdf (このIDを非表示/違反報告)
Chris(プロフ) - 冬枯さん» いつもコメントありがとうございます!そうなんです、プロ科の1年生です。本編ではつぼみまでの成長で、開花まではしませんが、いろんなアイドルたちと関わる中で成長していく主人公を描き出せればと思います。 (2020年12月31日 17時) (レス) id: 313ba381d4 (このIDを非表示/違反報告)
冬枯(プロフ) - 続編ありがとうございます!!主人公ちゃんは正式に作られるプロ科の1年生か!!あんずちゃんなどの力を借りて成長していくんですかね…?その前に何かありそうな気もします…読めば読むほどお話に引き込まれる感じがします!これからも更新楽しみにしてます! (2020年12月31日 15時) (レス) id: ec10afebdf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Chris | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/chrisinfo/  
作成日時:2020年12月17日 23時

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