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Case.177 ページ27

「…なんにせよ、私達がポアロに着く頃には解決してるわよ。幼馴染の彼と眼鏡のボウヤ、それに透もいるし…探偵が3人も集まってるんだもの」

気づいてしまった事実から目をそらしつつ、話の流れも変えていく。すると、和葉ちゃんが小さく首を傾げた。

「透さんって…?」
「あ、そっか。和葉ちゃん、安室さんと会ったことなかったよね。最近ポアロに入った店員さんも探偵をやってて…その人、Aさんの彼氏さんなんだよ」
「えっ、そうなん!?」

輝いた顔がぐるんとこっちを向いた。
さすが女子高生、やっぱり食らいついてきたか。

「せやな!Aさんみたいにキレーな人、彼氏おらんほうがおかしいわ!」
「そうそう、安室さんも凄くカッコいい人だから、Aさんと並ぶと美男美女でお似合いなの!」

そらええなぁ!と盛り上がる女子高生達。どうしてだろう、私の話をしてるはずなのに、話に置いていかれてる気がする。

「あれ?そういえば今日のAさんの服装、いつもと雰囲気違いますよね。普段は結構ラフなのに、ニットワンピなんて珍しい…」

そこでふと、蘭ちゃんは我に返ったように瞬いた。

「…もしかして、今日イルミネーションを見に来たのは…?」
「あら、ここにも探偵がいたのね」

おどけたように肩をすくめてみせると、蘭ちゃんはとても楽しそうに顔を輝かせて。

「やっぱり、安室さんとデートなんですね!?」
「ホンマに!?」

和葉ちゃん共々、再びテンションが急上昇した。

「あんなとこでデートやなんて、ロマンチックやわ…!」
「うん、すっごく絵になりそう…」

2人してうっとりとどこかを見つめている。
やっぱり私の話なのに、話に置いて行かれてる気がする。

「…まぁ、私の話はさて置き…和葉ちゃんこそどうなの?その幼馴染の彼のこと、好きなんでしょ?」
「……えっ!?」

きょとんとしたのもつかの間、和葉ちゃんはかぁっと赤くなった頬を両手で隠した。

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胡蝶(プロフ) - 名無しさんさん» コメントありがとうございます!とても励みになります…!しかも一気読みいただいたとのこと、とても嬉しいです!更新遅いですが、どうかお付き合いくださいませ。 (2022年12月5日 1時) (レス) id: 99e92a821f (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - 初めまして。内容の丁寧さに惹き込まれ、昨夜から一気読みしてしまいました。とても好きです。 (2022年12月4日 20時) (レス) id: d1e259953e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:胡蝶 | 作成日時:2022年10月1日 1時

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