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Case.67 ページ33

テーブルにはケーキやクッキーがいくつも並んでいて、これはティータイムというよりティーパーティーと呼ぶのがふさわしい。
Aさんはすでに座っていて、例の店のフラッペを飲んでいる。

「コーヒーを淹れてこよう。ボウヤはアイスでいいか?」
「うん。ありがとう、赤井さん」

礼を言って椅子に登ると、Aさんは片手でスマホをいじっていた。

「Aさん、お仕事お疲れ様」

声をかけると、部屋にいた時とは違い、ちらりと視線がこちらを向いた。

「ありがとう。──と、言いたいところだけど…悪かったわね、別人みたいに無愛想で」
「へっ」

まさかの返答にギクリと身体が固まる。

「でもね、あれでも驚いてたのよ。まさかあんなに堂々と首を突っ込もうとするなんて。…ホント、いい性格してるわ」
「ご、ごめんなさぁい…」

じろりと睨まれて、明後日の方向に目を泳がせた。
扉越しだったのに、今の会話聞こえてたのかよ…?
地獄耳だなと思ってると、Aさんは呆れたようにため息をついて、左耳から何かを外した。

「これ、なんだと思う?」

そう言って見せてきたそれは、どう見ても無線式のイヤホンで。

「え…?っあ、ええ…!?」

一瞬頭が惚けたけど、どういう意味かすぐに分かった。慌ててポケットの中に入っていたものを取り出す。
それはAさんが部屋で投げてきた、ポップなデザインが特徴的な───飴。
すると、飴を見た赤井さんが小さくため息をついた。どうやら知っているらしい。

「赤井さん…これ、もしかしなくても盗聴器…?」
「兼、発信器だ。もっと言うと、キャンディを舐めた場合はDNA鑑定もできる」
「怖っ!」
「優れものでしょ。鑑定結果は自動的に私の持ってるデータベースと照合されるから、うまくいけば対象の特定も可能」
「もっと怖いよ!?」

紹介された機能が恐ろしすぎて、思わず本音が飛び出した。
舐めなくてよかった…。
もし舐めてたら、Aさんに俺の正体が工藤新一だってバレちまうところだった。ぶっちゃけ時間の問題な気もするけど、隠せるうちは隠したい。

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胡蝶(プロフ) - 明里香さん» ご報告ありがとうございます。修正いたしました! (2022年8月2日 2時) (レス) id: 99e92a821f (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 82話、名前変換出来ていない箇所があります。 (2022年8月1日 7時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶(プロフ) - 明里香さん» ご報告ありがとうございます!修正いたしました。ご不便をおかけいたしました…! (2022年7月31日 17時) (レス) id: 99e92a821f (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 66話、名前変換出来ていない箇所があります。 (2022年7月31日 11時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶(プロフ) - cherry*さん» こちらこそです!更新本当に遅いのですが、どうか最後までお付き合いください! (2022年5月27日 12時) (レス) id: 99e92a821f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:胡蝶 | 作成日時:2022年5月19日 5時

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