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「…それより、名乗りもしていないのに僕がバーボンだとご存知だったとは驚きですね」

肩を竦めてみせると、スコッチが確かにと感心していた。

「ギムレットが情報通っていうのは聞いてたけど、直接会ったことないヤツのことまで知ってるんだな」
「それくらい大したことじゃない。それに、アンタ達がコードネームを持つ前の任務で、間接的に関わってたから」
「…ああ、なるほど。そういうことでしたか」

以前、ジン関連の任務で調査をしたことがあった。あの情報の送り先が彼女だったのか。

「じゃあギムレット、あとは頼むわ。私はこの後仕事でアメリカへ戻るから、もう行くわね」
「大女優は忙しいね。体に気を付けて、クリス」

すると、部屋の外へ向かっていたベルモットが、呆れ顔でギムレットを振り返った。

「それはこっちのセリフよ、ライム。放っておくと寝てばかりで、食事も碌に摂らないんだから」

気を付けなさい、と言い返して、ベルモットは今度こそ部屋を出ていった。

「…ライムというのは、ギムレットの愛称ですか?」

ベルモットを本名で呼ぶあたり、それなりに親しい関係性なのだろう。接し方を見ても、かなりラフな態度だった。一瞬“ライム”は本名かと思ったが、彼女のコードネームを踏まえれば、その可能性は低い。

「ああ、それ俺も思った。“ギムレット”って、ライムジュースのカクテルだもんな」
「ええ。ですから、愛称なのかと思いまして」
「…それ、知ってどうするわけ?」

胡乱げな目を向けられて、すかさずにこりと微笑む。

「情報として知っておこうかと」

そう答えれば、ギムレットはああ…と呟いた。

「バーボンは探り屋の素質が高いんだっけ。私と同類か…面倒くさい」
「光栄ですね」

諜報のスペシャリストである彼女にそう言ってもらえるとは、なかなかの褒め言葉だ。
にこやかに微笑んで見せれば、彼女は小さく舌打ちしてこちらを睨みつけた。

「噂が本当かどうか確かめたいだけなら、“Yes”と答えれば満足?」

完璧に微笑んだはずの頬が僅かに引きつった。

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胡蝶(プロフ) - カイさん» コメントありがとうございます!キャラクターの“らしさ”の部分は結構気にして書いているので、気づいて頂いてとても嬉しいです!更新頑張ります! (2022年5月19日 23時) (レス) id: 1da46a4e4a (このIDを非表示/違反報告)
カイ - えええ…素敵すぎて今日初めて拝見したんですけど、全て見終わっちゃいました…。キャラクターの性格をよく噛み砕いて書いてる印象を受けました。コナンファンには絶対読んでもらいたいー! (2022年5月19日 0時) (レス) @page35 id: 6aad3c552e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:胡蝶 | 作成日時:2022年5月18日 2時

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