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桐「すんませんー！遅なりましたー！！」
『あ、おはよー照史君！！』
望「あ！！きたきた、遅いぞ照史！！遅刻するなら電話の一本入れんかい！！」
桐「いや！！仕事やって！！」
「「「「あははは！！」」」」
桐山くんが到着して、
ようやく8人揃ってのリハーサルが始まった。
段取りをいつもの調子でスムーズに頭に入れ、
流れる曲に合わせ、２番３番と立ち位置まで完璧。
さすがプロ...。
けど次の曲になりキョロキョロ周りを見る照史君。
『照史君！！次は2番ー！』
すかさず私は呼びかけた。
私がフォローせんと！
桐「んあ！！ありがとー！！
俺の立ち位置まで覚えてくれたん？A」
当たり前やで照史君！！
いつもの借りを返す番やもん！
今日は自分の立ち位置と遅れてくる照史君の立ち位置を必死に覚えたのだ。
私は照史くんに向かって大きくグーサインを出した。
次の曲が始まるとフロートに乗るメンバーが二つに分かれる
『照史くん次はこっちやで！』
自信満々に手を引く私。
「いや！お前は、こっちや！！」
淳太くんにガシッと頭を掴まれ逆側に引っ張られた。
「「「「あはは！！！」」」」
桐「俺のことばっか気にして自分の立ち位置わからんくなってるやん！！かわいすぎるやろー！」
淳「照史は大丈夫やからお前がしっかりしろ！」
『ごめんなさいぃ！！』
2016.12.24 ライブ1時間前 楽屋 にて
桐山を散々いじっていた小瀧カメラが別のターゲットをロックオンした。
「ほんまごめん！新しいの買ってくるから！」
重岡がソファにうずくまるAの両肩を掴みながら必死に謝っていた。
「えっなに？どーしたん？」
カメラ越しの望の慌てた声がする。
「しげがAの分食べちゃたみたいで怒っとる。」
2人を遠巻きに見つめる淳太が答えた。
差し入れでもらったケーキを目の前で食べられてショックを受けてうずくまっているらしい。
「あー、それで修羅場ってるんすねー。」
なるほど。と嬉しそうに小瀧が呟いた。
グスッ。と言って、ソファーからAが顔をあげた。
望「ちょっ！！ほんまに泣いてるやん！！」
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作者名：まる | 作成日時：2019年1月19日 21時
