01.釣り掘[紫] 濱田side ページ17
...俺は気づいてんねん。
重「おい淳太っー!!!ギャハハハ!!」
しげのうざ絡みで淳太の機嫌がみるみる悪なっていく。
あかんでしげ!それ以上やると淳太にキレられるで!!
淳「ほんまこいつ、ええかげんに...!!!!」
ほらみぃ!やりすぎやしげ!
俺は、淳太の雷が落ちる...と覚悟した。
するとさっきまで一緒に笑って見てたAが
『こーらしげ!やりすぎやで!!』と淳太の苛立ちを察知して止めに入った。
あははと笑って逃げるしげに
「ほんまくそガキが!」と吐き捨てる淳太。
まあまあ、とAが苛立つ淳太をなだめていた。
共演者が差し入れを持ってきたときだって、
『私は後で選ぶから、濱ちゃん好きなんとったら?』といつも一番最後に選ぶA。
今だって...。
楽屋には俺らジャニーズWESTの8人だけに豪華な焼肉弁当が用意されていて、
一緒に居たジュニアたちは質素な日の丸弁当だった。
ジュニアの一人が自分の日の丸弁当を持ちながら「ええなぁ」と呟いたのをAは聞き逃さなかった。
すぐに『内緒やで?』と弁当を交換していたのだ。
目の前で弁当を食べるAを見つめると
それに気づき『何?』と笑った。
「...幸せなんか?」
『あはは!どーしたん急に?!』
「もっとワガママ言ってもええねんで?!」
『いや、どしたん?いきなり意味わからんって!?』
「俺にはAが、周りに気を使いすぎて損しとるように見えんねん。」
メンバーにも、ましてや後輩にも気を使いまくって疲れんか?!
『気使ってるつもりは無いんやけどなー。』
弁当をつつくAは少し寂しそうな顔をした。
「まぁその優しさに甘えてる俺らも悪いんやけど...ストレスとか溜まらんか?
なんか欲しいものとか、やりたいこととか無いんか?...Aのためならなんでもするで俺!
貯金だけはあるからなー!!」
とAの返事を待った。
『あはは!ありがとー濱ちゃん!!んーせやなぁ欲しいものか...。
あ!やりたいことならあったで!』と笑顔になるA。
お!なになに?それが聞きたいねん!!
『濱ちゃんと釣りしたい!!!』
と言ってニコッと笑った。
「おー!!!ええで!!!任しとき!!」
釣りしたいなんて言われたら俺しかおらんよなー!!燃えてきたわ!!!
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作者名:まる | 作成日時:2019年1月19日 21時