神憑きの鬼殺隊・終

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＊菜愛side







蜜璃に迫る触手を破ったのは神様の短刀だった。
幼子のような容姿だとしてもその背中は大きい。
おかげで蜜璃は死なずに済んだ。

と、同時に棘付きの鉄球が無惨の左半頭を強打する。
左頭は抉れ、脳みそが剥き出しになって見えていた。

そして後ろから鋭い刃が無惨を縦に一刀両断した。
即座に反応した無惨に火炎瓶が投げつけられた。

無惨の身体は再び業火に包まれる。







無惨「小賢しい真似を(傷の治りが遅い…)」


実弥「テメェにはこれくらいがお似合いだぜェ。
ぶち殺してやるよ、塵屑野郎」


無一「もっと切り刻んでも良かったんだから」


行冥「遅れてすまない」


『命の呼吸・煉獄ノ舞＿炎炎ノ花火』







命の呼吸の火は無惨に通用する。
珠世さんとしのぶの薬で再生能力も落ちている。
せっかく燃えてんだ。もっと燃えなよ、派手に。






鶴丸《驚いたぜ》


『何が？』


鶴丸《いやな、あの炭治郎とかいうの生きてるぞ》


『＿＿!!。誠か?!』


鶴丸《主相手に嘘はつかねぇよ》


『そうか。ありがとう鶴丸』


鶴丸《おうよ、あっちで待ってるぜ》






体内から鶴丸の神気が消えた。
憑依の限界が来たか。
次は誰に力を貸してもらおうか。






『白山吉光ーー!!!!!!戻れぇぇ!!!!
竈門炭治郎が生きてる!!!!彼を治癒しろ!!!!!!』


白山「命令を受諾しました」


義勇「＿!!!!。村田ーー!!!!
炭治郎が動けない!!!!安全なところで手当を頼む!!!!」


村田「＿＿!!!!。わかった!!!!」






白山吉光は日本の歴史で数少ない剣だ。
その為か、彼は治癒の能力まで持っている。
白山吉光が手当をしてくれればいくらか楽だろう。






無惨「グァァ!!!!虫けらどもめがァァ!!!!」






グンッと1つ大きな唸り声をあげると、
一瞬にして私と実弥の炎を消し去った。

だがやはり、攻撃は効いている。
さっきよりも爛れた面積は広くなっている。

いける、と思ったのも束の間、
四方八方、縦横無尽に攻撃が繰り出される。






宗三「これは難しいですね」


江雪「だから戦いは嫌だと言うのに……」


『ｯｯ……(ここまで来てまだ進化するのかよ)』






さすがに避けられない攻撃に身体中切り裂かれる。
攻撃から逃げようとしても何かの力で引っ張られる。
早すぎて全てを捌くことは出来なかった。

それでも抗った。
今ここで私が諦めればそれ以上の犠牲が出る。
私が死んでもそれだけは嫌だったんだ。

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