102話 終幕 ページ6
アディショナルタイム1分を切った。糸師選手と凛くんとの攻防が続く。
そして凛くんの弾いた足先がボールへと当たり、空中へと舞う。その先にいたのは、
「…‼︎」
11番の背中、潔くんだった。まるで分かっていたように、凛くんのことを信じていたように。潔くんはそこにいた。
そして、
___彼の蹴ったボールは、ゴールネットへと突き刺さり、それと同時に試合終了のホイッスルが鳴り響いた。
「た、ただひとり…‼︎ただひとり‼︎ゴール前に残っていた11番…潔世一のダイレクトシュートが突き刺さり、青い監獄逆転ゴール‼︎そしてこの瞬間試合終了のホイッスルが鳴り、SCORE3-4で…」
「青い監獄11傑の勝利です‼︎」
『…‼︎』
割れんばかりの歓声。私は体の力が一気に抜けて椅子に深く座り込んだ。
『……勝った…?』
「勝ったよAちゃん!」
涙ぐむ帝襟さん。それを見て途端に嬉しさが込み上げてきて、彼女と絵心さんを纏める形で抱きしめた。
『勝った…‼︎勝ったんですよ絵心さん帝襟さん‼︎』
「んなの何回も言わなくても分かってるって」
どんどんアドレナリンが出てくるのが分かる。すごく気持ちいい。こんな感覚初めてだ。俗に言う“ハイ”というやつだ。勝ったのだ、ブルーロックが、私たちが。
「…おい天才、何ですぐ前線にパスを出さなかった?少なくとも失点はなかっただろ」
「……残り1分じゃ他のヤツを経由するのは悪手だ。俺からお前への一撃パス。それが俺に視えてた
「…はー、てこたぁ弟に止められたお兄ちゃん様のミスで俺の得点って計算でいいよな?
3点取った!連絡先ぐらい教えろよん♪」
「フン、シャワー浴びてからにしろ」
「あとAちゃんが「糸師選手が負けたらサイン下さい♡」って言ってた」
「…」
彼の視線の先には青い監獄チームのベンチ。その中にはAもいる。
『どうしよう、感動で足が震えてる…』
「大丈夫かA、んぎゅ」
『大丈夫じゃない…!けど嬉し過ぎて』
黒名くんを強く抱きしめる。恥ずかしさとかそんなの関係ない。
「窒素、窒素する…」
『あはは、ごめんね。うわっ!』
「何また浮気してんだよA!」
後ろから勢いよく千切くんが飛び込んでくる。振り返ると他のメンバーもベンチに戻ってきた。
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苺子(プロフ) - AYさん» コメントありがとうございます!夢主ちゃんストレスばかりですが、日々頑張って働いてます…((キャラの心情の変化を心がけて書いているので、そう言ってもらえるととっても嬉しいです(о´∀`о)更新頑張ります! (5月10日 19時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
AY(プロフ) - 夢主ちゃんの胃に穴が開きそう… 沢山休んで欲しい😭 あとだんだんと逆ハーになってて読むのがとても楽しいです!!更新頑張ってください! (2023年5月6日 14時) (レス) @page50 id: faf5f904a1 (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - ひかりさん» コメントありがとうございます!あなた様の小説拝見した事があります…!そんな人からコメントを頂けて嬉しいです🥰これからも応援よろしくお願いします…! (2023年3月17日 20時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - これは玲王様静かにブチ切れ案件っすね……☺️御曹司様はお強いですね…… (2023年3月16日 20時) (レス) @page47 id: 4a8f05344b (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - 乃愛さん» コメントありがとうございます!可愛らしいイラストですよね!作者も気に入ってます(*´꒳`*) (2023年3月14日 11時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:苺子 | 作成日時:2023年2月3日 17時