4話 選手達 ページ5
_____数時間後
「と、いうわけで、」
「こちらスポーツドクターの荊尾Aちゃんでーす。お前らの怪我とかメンタル面とか色々サポートさせるつもりだから」
『絵心さん私まだ医師免許持ってません』
「見習いだから、そこんとこよろしく」
私が早口で隣に立つ絵心さんに伝えると、彼も見習いと強調して付け加える。いや何度も言うけどこれ大事だからね？
目の前にある複数のモニター越しに私は頭を下げる。
『荊尾Aです。えと、皆さんのお力になれれば幸いです』
興味深そうにこちらを画面越しに見る人や無関心な人、早く絵心さんからの説明はないのかとイラついている人。まぁ反応は様々だ。
「さっきの話の続きだが、今同じ部屋にいるのはルームメイトであり高め合うライバルだ。ランキング順に振り分けられているがそれも結果次第では変動する。
さて、ここで勝ち上がるために必要なのは“エゴ”だ。今からその素質を測るための入寮テストを行う」
「さぁ、“鬼ゴッコ”の時間だ」
12人がいる部屋の中にサッカーボールが実現する。そして時間内にボールを持っていた人がブルーロックからの退場…簡単に説明するとルールはこんな感じ。
私は最初こそ色んなモニターの部屋を見ていたが、ふと1番目の前の画面に目が止まった。
『…あ、』
1人の選手が足を捻って立ち上がれないのが目に入った。そして鬼の選手が彼に当てるのかと思っていたが…
『…？』
「…違うな…」
ボールを当てない。正確には当てる素振りをして止まった。黒髪の彼は青い目をギラつかせ、バッと違う相手に向かって走り出す。
「人生変えに来てんだよ…俺は、世界一になりに来てんだよ」
ゾワッと鳥肌が立つ。あと10秒しかないこの土壇場で違う相手を狙いにいった？
彼のプレーから目が離せない。名前も知らない彼にすっかり釘付けになってしまう。
「Aちゃん。一流のストライカーという生き物は_____」
絵心さんが同じモニターを見ながらメガネを上げる。私は彼の方も向かず、しかし不思議と言葉は頭に入ってきた。
「その瞬間、最もフットボールの熱い場所に突如として出現するんだ」
____そして鬼ゴッコ終了の音が鳴り響いた。
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苺子(プロフ) - ぺんぺんさん» コメントありがとうございます！読んで頂き嬉しい限りです(*´꒳`*)これからもよろしくお願いします！ (2023年3月18日 23時) (
レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
ぺんぺん(プロフ) - 最初からとっても面白いので、ついつい熱中して呼んでしまっています･･･。これからも頑張ってください！！ (2023年3月17日 20時) (レス) @page28 id: 0923c869aa (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - ユイさん» コメントありがとうございます！今あなた様に出会えたことに感謝です((更新頑張ります！(*'▽'*) (2023年3月15日 22時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ - 初コメ失礼します!もっと早く見つければ良かったです。好きです!応援してます (2023年3月14日 13時) (レス) id: 0e75ff5f17 (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - アレンさん» コメントありがとうございます！雪宮くんに振り回される夢主です((これからもよろしくお願いします…！ (2023年2月4日 11時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：苺子 | 作成日時：2022年11月29日 16時
