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碧海に探られてるなぁ…なんて思いながら
今日という日を楽しみにしていた木全です。
翔「よしっ」
今日はAちゃんと銘店祭。
モールの一角を使ってるから、モールも見れるし
良いかなって思ってるんたけど彼女はどうだろ。
色々考えながらも待ち合わせ場所に着いて…
え？もういるし。
ほら、漫画とかアニメでさ女の子が
ごめん！待った？ううん、今きたとこ。行こうかって
さりげなく手を出す…みたいなシーン。
あれ、出来ないじゃん！
翔「Aちゃん！」
「あっ木全くん！」
翔「ねぇ、早くない？(笑)」
「そういう木全くんも、早くない？(笑)」
翔「いや、まぁ…」
俺の今の時間、10分以上前にここにいるんだけど？
翔「何分前に来たの？」
「今来たばっかり」
翔「待たせてごめんね？」
「ううん、行こっか」
逆だよね？俺が思い描いてたのと逆なのよ。
翔「凄い楽しみ」
「私も！買い物とかはする？
折角のモールだし…木全くんおしゃれじゃん？」
翔「Aちゃんが良かったらちょっとみたいんだけど
良いかな？」
「私も見たいから良いよ！」
翔「じゃあ楽しみましょう！」
「うん！」
まさかの2人で、それもこれって所謂デートだよね？
「あっねぇ、木全くん」
翔「ん？」
「はいっこれ」
翔「え？いいの？」
ちょっと大きめの袋をくれて
翔「何かめっちゃ良い匂いする」
「パン…焼いてみたの(笑)」
翔「え？！」
「ほら、チョコレートもらったし
お礼にと思って…手作りとか重いかな…？(笑)」
翔「いやいやいや、これ、今日焼いたの？」
「朝から捏ねてきた(笑)」
翔「ねぇ、後で食べていい？」
「あっうん(笑)」
目的地に着いた俺達は2人であれもいいね
これもいいねって全然買うものが決まらなくて結果
翔「やっぱりこれかな」
「一緒だね(笑)碧海とか純喜くんにも買いたいんだけど…」
翔「あっ良いじゃん！」
俺らが選んだのはあの日のチョコレート。
やっぱりこれが1番だねって笑い合ったんだけど
俺には美味しかった、だけじゃなくて
その日、初めて彼女の隣に勇気を出して座って話した日。
そのきっかけのチョコレートなんだよね。
多分、Aちゃんは単純に美味しかったからだと思う。
「純喜くんと碧海はこれにしようかな」
翔「良いじゃん！」
可愛らしいラスクを選んだAちゃん。
ちょっと意地悪だけど…
翔「俺らと同じじゃなくていいの？」
「これは…木全くんとの思い出だから駄目(笑)」
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作者名：Chii。
| 作成日時：2021年10月5日 23時
